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【展示会レポート】「第12回 Japan マーケティング Week 夏」開幕 コロナ対策に注目が集まる

【2020年9月3日】「第12回 Japan マーケティング Week 夏」が9月2日、江東区有明の東京ビッグサイト南館で開幕した(旧称:販促・マーケティング総合展 夏)。

同展は、販促・マーケティング・宣伝・営業部向けの6つの専門展で構成される、日本最大級のマーケティング総合展。ノベルティーや什器・POPからWEB販促、営業支援IT、広告支援サービスまで売上を拡大するためのプロモーション・マーケティングに欠かせない製品・サービスが展示されている。

今回は、新型コロナウイルスと共存しながらの店舗運営にかかわるマスクや消毒液関連、飛沫飛散防止アイテム、これら関連の表示などの展示が目立った。
プリント&プロモーションでは特に「第8回看板・ディスプレイEXPO」「第2回店舗運営EXPO」「第12回販促EXPO」を中心にレポートする。
また、西館で同時開催の「ライフスタイルWeek夏」の展示も一部紹介する。

 

 Japan マーケティング Week 夏

「Japan マーケティング Week 夏」には、新型コロナウイルス感染拡大下で、リモートワークなどのIT関連企業に注目が集まると思われたが、そちらの展示は意外に閑散としていた。一方、会場で混雑していたのは「看板」や「店舗」などにかかわる展示。それもコロナ対策を自店舗で行うためのアイテムや、これらをPRする表示物やデジタルサイネージに注目が集まった。

日本郵便メンテナンスは、従来の大型サイネージのほか、直接対面しないで接客できる「バーチャルマネキン」や「アバター遠隔操作システム」を出品している。

「バーチャルマネキン」はアバターにあらかじめ記憶しておいた動きやセリフをしゃべらせ、来訪者への接客や案内を行う装置。
「アバター遠隔操作システム」も来訪者への接客用で、こちらは別の場所にいる係員がスマートフォンで自信を撮影し、その動きや声がバーチャルアバターに反映されるというもの。
いずれも、コロナ下での接客を想定したもので、直接接触しづらい状況で顧客とコミュニケーションできる。

このほかコロナ対策用で、見た目の良いスチールカウンターパネルや、アルコールスタンドなどを展示している。

モニター・ディスプレイメーカーのゴッドスピードも、今回はコロナ対策で超大型のモニターにアバターを映して接客する装置を展示している。

コロナ対策以外で注目を集めたのが新日本創業。同社はショーケースを無重力に変える透液晶パネル「シースルー・キュービック」を出品している。

この製品は、中に置いた商品が空中に浮いて見え、さらにそれを浮遊したように動かせるという不思議なショーケース。ハンガリーで開発され、日本では同社が独占販売権を持つ。
注文後に1点ずつ作成するもので、主に店舗や企業のブランディング用ディスプレイとして採用されているという。

 

インターコスモスも、コロナ対策用グッズを多数展示している。
「ゴムマット」は、床に置いて使用するもので、「行列の際のソーシャルディスタンス」を呼び掛けるマットや「感染対策店舗」をあらわすマットなどがある。表面のプリントはオリジナルデザインをプリントでき、光沢やマット調なども選択可能。会場では小型のサンプルを配布している。貼り付けるタイプではなく、足ふきマットのようにその場に敷く方式のため移動が簡単で、混雑や行列などができるなど、必要な時だけ活用できる。

また、「デジタルサイネージ付き消毒液スタンド」も出品。どうしても置かなければならない消毒液をPR用に使用するインターコスモスらしい発想で、さまざまなメッセージを利用者に訴求できる。
このほか、アクリルパーテーションも多数展示。担当者は「緊急事態宣言後は非常に引き合いが多く、他の事業のマイナス分を補填する形になった」と話す。

 

アイグッズは、自社のマスクに加え、マスクにオリジナルプリントできるサービスを紹介している。
マスクへのプリントは熱転写方式でフルカラーのデザインが可能。ロットは5000枚から。もともと販促ノベルティーの会社だが、この日はマスクを中心に体温計なども出品、さながらコロナ対策グッズ専門のような展示内容で、配布のマスクは行列ができるほどの人気だった。

またマスクでは、三和も「38カラーマスク」を展示。感染対策におしゃれをプラスアルファした製品も増えている。

マイム・コーポレーションは、「3日で届くグッズ」を前面に押し出し、「缶バッジ」や「キーホルダー」などを短納期で届けるサービスを紹介している。
担当者は「新型コロナウイルスの影響で、イベントの実施が不透明になるケースが多く、出展者もギリギリまで商品発注できないケースがある。その時に短納期のグッズは重宝される。当社は最短2営業日での出荷も可能」と昨今の事情を話す。

エスピーラボは、「吸着式クリアパーテーション」を出品。同社では、置き型のアクリルパーテーションを販売しており、この時に得た要望から新たな製品として制作したという。
吸着式は軽いが倒れづらく、ガード部分を簡便に交換可能。小さなカウンターなどにも設置できる。
同社ではこのほか、ソーシャルディスタンス用の床ステッカーも取り扱う。

セイコー技研は「ミストスクリーン」を出品。吹き出すミスト(霧)に投影された映像が本物の炎に見えるというもので、すでに家電量販店などで採用されている。

 

ライフスタイルWeek夏

大阪シーリング印刷は「マスク装着アイガード」「飛沫エチケットクリアマスク」を展示している。透明フィルムをカットして作られており、「マスク装着アイガード」は市販のマスクの耳掛け部分に装着して使用する。「飛沫エチケットクリアマスク」は耳掛け付きの独立した透明マスク。

いずれもシール・ラベル印刷を行う同社の抜き加工技術を活用した製品で、表面へのプリントやシールを貼り付けるなどのオリジナルデザイン化にも対応する。
ロットは無地が200枚(20×10ケース個)、プリントした場合は1000枚から。

日栄新化は「NEION」という自社の新ブランドを訴求。また貼れる漆喰壁紙「ハルシックイ」の抗菌タイプなどをPRしていた。

 

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