【2021年1月21日】日本HPは1月20日、「報道関係者向け事業説明会」をオンラインで開催した。
この説明会は、HPの事業実績と次今後の展望について、社長をはじめとした役員が報道向けに解説するもので、毎年行われている。
今年は新型コロナウイルスの感染拡大の影響により、オンラインでの開催となった。
プレゼンテーションでは冒頭、日本HPの岡隆史社長が以下のように説明した(抜粋)。
コロナの影響で、皆さんの前でお話をするのは、ほぼ一年ぶりとなる。
当社は2020年度、世界全体で売上5.9兆円、利益4200億円だった。
新型コロナウイルス感染拡大により、昨年4月は厳しい業績だったが、5、6、7月には復調し、売上は通年2%のマイナスで抑えた形で、「売上微減、利益は維持」という結果だった。
グローバルが停滞した割には、抑えることができたと思う。
その要因は、ポートフォリオが幅広いこと。
ビジネスから個人向けまであり、オフィスはロックダウンしたが、半面、在宅勤務や在宅学習で、個人向けのPCやプリンタが伸びた。PCというセグメントでは、デスクトップは厳しいが、ノートは好調だった。
HPのビジネス環境の変化では、以下のことが上げられる。
「ステイホーム&非接触」PCは1人1台、プリンティングは必要なもの自宅で
「デジタル化」ITリテラシー、コミュニケーション、クリエイティブ
「トレンド多様化」この時代=最適化、パーソナライズ、デジタル印刷/製造
というようなことが起こっている。
個人が使用するのは、スマホからPCになり、情報はリッチになっている。そして、自分にとってのデジタルの最適化を考え始める個人の時代になっている。
また、セキュリティーとサステナビリティーが重要と考える。サステナビリティーは、これまで触れなかったものに触れるような事態になったと考えると、コロナもその一つだろう。
これらがビジネス上のキーワードになる。
「戦略は変わるのか?」と問われると、それは変わらないと言える。
HPは10年後を「メガトレンド」として予測しており、それに合わせて戦略を練ってきた。何が変わったかと言われれば、それ(の実現)が「早くなった」ことだろう。
今まで以上のスピードで進めていかなければならない。
コロナ禍では、社内も混乱はあったが、キーになったメッセージは以下のことだ。
「最大の競争優位は、本当に大変な時に正しい行いをすること」ビル・ヒューレット
常務執行役員デジタルプレス事業本部の岡戸伸樹本部長は「デジタルプレス事業」について、以下のように話した。
コロナ禍で、以下のことが起こっている。
「社会」安全安心の確保
「個人」自分時間の追加
「企業」事業展開の工夫
デジタル印刷では、以下のことが起こった。
「社会」ラベル&パッケージは2桁成長
「個人」HPページワイドは5000億ページの印刷を達成
「企業」PrintOSのプレイス売上は約2倍
デジタルプレス部門は2020年、史上最多の10製品を発売した。
注目は「HP Indigo 15K」「HP Indiog 100K」は、はオフセットを凌駕する印刷品質に、ラベル&パッケージは第6世代となる「HP Indigo V12」(2022年出荷予定)が従来比4倍にあたる120mでの印刷を実現している。
納入では、米国のシャッターフライ社が「100K」「15K」を60台以上追加。同じく米国のePacが「25K」を26台を導入するなど、好調が続いている。
日本国内では、カドカワがノーベル化学賞受賞者に「学問を志したきっかけ」と紹介された本を、デジタル印刷機で印刷し、2営業日で出荷。結果、10.8万部の増版に成功したという事例もできた。
コロナによってデジタル印刷による需要は増えていると感じる。
3Dプリンティング事業部本部長の秋山仁本部長は、「3Dプリンティング事業」について解説した。
コロナウイルス感染拡大は、対象とする製造業のサプライチェーンに大きなインパクトをもたらした。
しかし、この脅威を機会ととらえることで、3Dプリンティングが製造業での量産で認知され始めた。
日本でも導入は多いが、未だに試作やサンプルや要素開発部門での活用が多い。しかし、緊急物資での活用ができるなら取り入れたいという顧客が増えている。
3Dプリンティングは製造業で、以下のことで活用されるだろう。
設計・デザインプロセスの革新
サプライチェーンの革新
ビジネスモデルの革新
要は、試作から量産まで同じ工法で作れることが重要。
このほか、専務執行役員パーソナルシステムズの九嶋俊一事業統括が登壇した。
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