【2018年9月12日】HP Inc.(米国、HP)は9月10日、3Dプリントの新技術「HP Metal Jet(エイチピーメタルジェット)テクノロジー」を発表。2019年から、最終製品として使用可能なパーツを発注できる「Metal Jet Production Service」を開始する。
「HP Metal Jetテクノロジー」は、金属製品を造形でき、従来の 3Dプリンティング方式に比べて最大50倍の生産性があることから量産性と低コストを兼ね備えている。
この発表は「2018 IMTS -シカゴ国際工作機械見本市」で行われたもの。
同社の従来の3Dプリンタと同じくボクセル方式の立体造形が採用されており、造形エリアサイズは、430×320×200mm、4重のノズルと2本のプリントバーにより、バインダーを大幅に削減している。
同技術は、すでに製造業の「GKN Powder Metallurgy」と「Parmatech」の工場に最終パーツの生産機として導入されており、最終クライアントには、フォルクスワーゲンやWilo、Primo Medical Group、OKAY Industriesなど世界的企業も含まれている。
GKN Powder Metallurgyでは、早ければ来年にも「HP Metal Jet」による最終製品として利用可能なパーツを量産する予定。
例えば、フォルクスワーゲンでは「HP Metal Jet」により、自動車のパーソナライズ化が可能。キーホルダー、外部に取り付けるネームプレートなどの、マスカスタマイゼーション製品を短時間で検討できる。
また、2025年までに電気自動車80車種投入を予定しているが、ここでもパーツ制作に「HP Metal Jet」を活用する見込み。
このほか、ポンプメーカーや医療向けでの採用を見込んでいる。
「HP Metal Jetソリューション」の料金は39万9,000ドル未満を予定。
先行導入のクライアントには2020年から、一般は2021年から提供可能で、すでに事前予約を開始している。
私たちは、12兆ドルの規模を持つ製造業界を変革するデジタル産業革命の途中にあります。HPは3Dによるプラスチックパーツの量産を開拓しこの変革をリードしてきました。
今後は画期的な金属3Dプリンティングテクノロジーである「HP Metal Jet」によりその変革を加速してまいります。自動車、工業製品、医療セクターだけでも毎年数十億個の金属パーツが生産されており、このテクノロジーは極めて大きな影響を与えるものと予想されます。
「HP Metal Jet 3Dプリンティングプラットフォーム」は、スピード、品質、経済性に関する問題を解決し、お客様がデジタル時代において新たなソリューションの設計、製造、供給方法について完全に見直すことを可能にします。
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