【2025年9月12日】業界誌「月刊サイン&ディスプレイ」は9月11日、東京都中央区の日本印刷会館で「秋期 屋外プロモーション・空間演出セミナー」を開催した。リアルとデジタルが融合する時代において、来場者に「体験」を提供する空間設計のあり方をテーマに、専門家3氏が講演した。
第一講演では、アビックスの加藤二三憲氏が登壇。アビックスでは、渋谷や新宿など都内で話題のLEDによる演出や広告を手掛けており、この日は同社のホームページでは紹介できないLEDビジョンやデジタルサイネージ、インスタレーションなどの最新事例をと、その可能性を紹介した。
同氏はLEDビジョンについて「価値と価格はイコールではない」と述べ、顧客にとっての価値提案の重要性を強調した。また、「『思考を現実化する』との思いで、従来はなかった新規媒体を開発しており、今後もそれを続けていきたい」と述べた。
続く第二講演では、halfwaytheirの祐下芳輝氏が「広告枠に捉われない、場所づくりから始める屋外プロモーション」と題して講演した。halfwaytheirは2023年創業で、今まで広告媒体ではなかった街中の建物の壁面を媒体化、また繁華街を使ったリアルイベントによるプロモーションなども行っており、大手クライアントを獲得している。
今回は、Netflixや人気漫画を題材とした屋外広告の事例を取り上げ、「WOWを与える仕掛け」「SNSで伝わるノンバーバル表現」の必要性を説いた。加えて、既存の広告枠に依存せず、場所そのものを媒体化する発想の重要性を示した。
第三講演には、展示会デザインを手掛けるSUPER PENGUINの竹村尚久氏が登壇。販促空間における「壁面グラフィック」の効果的な手法を解説し、伝わる言葉の選び方や解説型グラフィックの構築法を具体的に紹介した。
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