【2020年10月15日】今ブレイク中のフワちゃん。
某大手事務所からダメの烙印を押されて、クビになりながら、ユーチューバーでブレイクしたユニークな経歴の持ち主。
芸風は「タメ口」「マシンガントーク」「TPOを無視した衣装」が特徴で、いやでも目に飛び込んでくるタイプのタレントさんだ。
彼女、ただ騒がしいだけのタレントではない。ものの見方や切り口が特異で、スパッと一言で表現する能力などはめちゃくちゃ高いと感じる(まあ記者に言われてもうれしうくないだろうけど)。
そんなフワちゃんに、記者は既視感を覚えていた。
本人が「シノラー大好き〜」
と言っているのを聞いて、納得した方も多いのではないだろうか。
あの衣装は、篠原ともえをフィーチャーしているのだそうだ。
ただ、テレビ視聴時間が平日も10時間以上で、担任にめっちゃ怒られたほどのテレビっ子だった記者には、さらに以前のフワちゃんの始祖が見えてしまった。
そう「おきゃんぴー」だ。
※権利的な問題がある場合はUPした人に言ってください
覚えている方も多いのではないだろうか、「俺たちひょうきん族」のオープニングでモノッ凄い早口で何かを喋っていたあの女性コンビ。
知らない人のために言っておくが、当時のおきゃんぴーに対する市場の反応は
「うるさい」
「何を言っているかわからない」
「面白くない」
だった。
そうじゃないという人もいるかもしれないが、当社調べでは大体そんな感じ(でも今、動画を見たら、面白いじゃないか!)。
まあお世辞にも、めちゃくちゃ売れたとは言い難い芸人さんであったが、強烈に記憶に残るタイプだった。
つまりだ。
おきゃんぴーやシノラーの屍の上に、今のフワちゃんが受け入れられているのだ(死んでないけどさ)。
約20年前、ある取材で、湯島にあった某大手電機メーカーの研究施設兼デモルームを訪問した。
「街の看板をタッチパネルで動かせるようになった」というような内容の取材だった。
デモルームに招き入れられると60インチくらいの巨大なモニターが置いてあり、画面には自治体の案内らしきものやニュース、天気予報が表示され、これをタッチで操作して見られるという製品だった。
今でこそ70インチ級のテレビが置いてある家庭も存在するが、当時はこんな大きなモニターはまだ珍しかったので、それはそれで強烈だし新しいなあとも思った。
でもさ
「こんなタッチパネル、タッチスクリーンで何が出来るのだろう」
と記者は最初から疑問に思っていた。
そこの研究員が
「これには最新の技術が搭載されているんですよ!」
と見せてくれたのが、地図を表示し、その前で手を広げるとその画面がクローズアップされ、地図の一点を大きくみられるというもの。さらに開いた手の左右をクロスさせ地図を回転させたり、地図の一点を手で押さえ上下左右に動かすことで映し出す地点を移動せさるといった実演もしてくれた。
なるほど面白いが…
「これを街中でやる人はいるのか?」
という疑問が湧いた。
そして精度もイマイチで2回に1回くらいしかちゃんと動かない。
案の定、ついぞこのシステムを街中で見ることはなかった。
しかし、もうお分かりかと思うが、スマホを持っている人で、この技術使っていない人はいないはずだ。
ちなみにその頃、スマホを最初に作ったあの人は、日本を頻繁に訪れて、ここにも来ていたとか…。
現在、大野インクジェットコンサルティング(OIJC)主催の「JIVM2020_Fall」が開催されている。
一応知らない方のために言っておくと、これはインクジェットプリントに関するオンラインの展示会だ。6、7月にも開催され、10月からは、秋の陣ともいえるイベント後半戦のゴングが鳴った。
セミナーも多く開催されており、各社が最新技術や製品、サービスなどについて発信している。
中でも面白いのが、大野彰得代表プロデュースの対談。夏に行われた時も「覆面せずに、こんなこと言っていいの?」という過激トークがポンポンと狸の腹太鼓なみに飛び出し、ホンネでIJ業界を話すパネラーの姿が多く発信された(ホリエモンの餃子屋さんくらいのイニシャルトークを想像してください)。
今回も「インクジェット三国志」と銘打ち、11月まで5回ほどに分けて、黎明期のインクジェット業界の事情を語りつくす。
10月12日に第1回が終了したのだが、そこには懐かしいプリンタやヘッド、そのメーカー、そこで活躍した人の名前が多く挙げられていた。その時代を知らない人も「それが今ここにつながっているんだ」と実感できる内容で興味深かった。
そして、「懐かしい」と表現したように、そこは死屍累々のまさに三国志の戦場でもある。
「こんなもん使えるか!」「ひどいの売りつけやがって!」と酷評され、すぐに消えていった製品や技術も多くあり、それに付随して消えていった方々も多い。というか初期の製品なんて、どれもこれも「印刷とは全然違う」「衣料品として並べられない」なんて言われて、その道のプロからは使ってもらえないものばかりだった。
大野代表に言わせると「我々は加害者側」とのことだが、加害者もひっくるめた屍の上に今のインクジェット印刷が“花開いた”のは間違いない(まだ満開とは言えないけれどね)。
「インクジェット三国志」の第1回で最も印象に残ったのは、パネリストのお一人が放った「社内的にはウソをついてもやらなきゃならない時がある」という言葉。上司をダマくらかして、事業を存続させたケースもいっぱいあったらしい(すべて時効だそうです)。
今の日本は、起業家が肩で風を切って、雇われてる人が軽く見られる傾向があるが、実はサラリーマンの顔をした野武士たちが、日本の技術や製品を支えている。
あきらめるな!今、ダメの烙印を押された製品、そして落ち込んでいるあなたこそ将来の「フワちゃん」かもしれない!
【追記】「インクジェット三国志」次回は10月23日(金)午後に「孔明の謀略・赤恥の戦い(仮題)」
https://us02web.zoom.us/webinar/register/WN_kHTpbgkSS-WRxCMxoRY9dg
「JIVM2020_Fall」セミナーの予定
https://ohno-inkjet.com/?page_id=29708&fbclid=IwAR0_usXv4kxv8WFs9eMSHjduDsv2Iqd370ROKq5vIT-VXj1mimoc_4isbKg
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