【2018年2月21日】日本プリンティングアカデミー(JPA)は2月16日、同校内で「JPA感謝会」を開催した。
感謝祭は冒頭、猪股康之学校長が参加者に感謝の言葉を述べて開幕。
卒業生による特別講演会や40期生によるプレゼンテーションが行われた。
特別講演会では同校の卒業生である平林印刷の平林満社長が「家業から企業へ そのためにシンプルビジネス」のテーマで、自社での取り組みを解説した。
私は営業が得意で、JPAを卒業しては言った会社では1年目で一番となり、2年目にはその売り上げを3倍にした。
最初から5年で辞めるつもりだったが、これなら自分の会社で売った方がいいと思い。3年で実家に戻った。
入社してすぐに売り上げを伸ばし、6億円中5億円を自分で売り上げるようになった。
しかし、社員は続かない人が多く、皆辞めてしまった。
この時に「自分が売れるのだから、ほかの誰でもできるだろう」と思っていたのが間違いだということに気づいた。
ここで「決められたルールでやれば、誰でも販売できる」という仕組みに会社を変えた。
現在、日本では法人企業の7割が赤字だ。どのような環境でも黒字の会社はあるように、赤字になるのは市場が悪いわけではなく、
「根本は価格を下げているから儲からない」ということだ。
企業の戦略には
「安売り」
「差別化」
「集中」
の3つがあり、どれかを選択しなければならない。
「安売り」は大きな資本が必要で、「差別化」は技術力が必要だ。
当社のような小さく技術力もない会社は「集中」しかない。
当社は総合印刷業をやめ、「ファブレス」にし、商品・市場・客層を絞り込み「DMとノベルティーに特化」した。
また、販売方法はウェブサイトを使用し、メインのサイトは「販促花子」を展開。現在、1カ月に1000社得意先が増えている状況だ。
社員は20代が中心で、誰でも自社のルールに乗って仕事をしていれば、必ず売れるという体制を作り上げた。
会社に大切なのは「ルールと仕組みづくり」「新しい常識を作る」ということ。
また経営者は「必ずやり遂げる」という気持ちをもって「最も大切なことに投資」しなければならない。
当社はIPOと売り上げ100億円を目指す。
「JPA40期生プレゼンテーション」は、卒業研究の中間報告のような形で、在校生が発表を行った。
発表者は工藤晃鷹氏、岩城智洋氏、古居大樹氏、斎藤透氏。
第三部の懇親会では花井秀勝理事長が「昨年、40周年を迎えたJPAでは、ルース・P・スティーブンス氏の講演は各方面から絶賛いただいた。日本は電子化遅れているといわれているが、印刷業界でも事業モデルの変革が必要だ。また、学校のあり方も変えていかなければならない。今までの人材育成とは異なる人材育成が必要となるだろう。印刷業界に、若い人が多数入って仕事したくなるように我々も情報発信し、教育していきたい」とあいさつ。
また、この日発表を行った40期生らを紹介した。
乾杯は日生印刷の日比野信也社長が行い開宴し、JPAに関するクイズが出題されるなどで和やかに情報交換を行った。
日本プリンティングアカデミー
http://www.jpa.ac.jp/
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