【2022年3月19日】日本郵便は3月18日、「第 36回全日本DM大賞」の受賞作品を発表した。
「全日本 DM 大賞」は、ダイレクトメールの企画・表現技術の向上および広告メディアとしての役割・効果の紹介を図り、広告主や制作者にスポットを当てることでDMというメディアが広く認知されることを目的としている。
今回は710作品の応募があり、ここから51作品の入賞・入選作品が決定した。
このうち金賞が4点選出され、この中から最優秀賞に当たるグランプリが選ばれた。
18日に行われた贈賞式はオンラインで公開され一般の閲覧も可能(後掲)。入賞作品の発表とともに、入賞者を取材したインタビュー動画を放映し、審査員が対談形式で講評を行うなど、従来の贈賞式とは異なるユニークな形式で発信されている。
金賞・グランプリを獲得したのは「認知拡大&新規獲得!to B向けカフェ風DM」(広告主/制作者:イムラ封筒)だった。同作品は、同社の「イムらと」事業の認知拡大と新規獲得が目的。DM全体をダイレクトマーケティングの課題や悩みを気軽に相談できる「イムカフェ」がオープンしたという設定で設計している。送付後は多数の問い合わせがあり、新規顧客は4件獲得。 同社顧客はLTVが高いため、 今回の顧客開拓は営業活動に大きな道筋を開いたという。
イムラ封筒の広井奈美氏は「カフェをやることは決まっていたので、世界観を封筒から中身までに組み込んでいる。差別化の一番のポイントは“人”なので、関わる人をすべてカフェ店員のコスプレで登場させている」「DMを見た“”面白かった“という声もいただきそこから今まで会えなかったお客さまともスムーズにアポが取れるということもあった」と振り返った。
また同社の武数馬氏は「このような歴史と名誉ある賞をいただき、心から嬉しく、ありがとうという気持ちでいっぱい。当社の強みである社員をメインにしてDMに入れ、ただ登場するだけでなく、それぞれの人となりが分かるDMにしている。そこが一番のポイントだと思て散る。DMの良さは情報が流れず、とどまるところ。その良さをこれからも意識してtoB向けのDMも展開していきたい」と話した。
最終審査委員の一人である加藤公一レオ氏は「昔のBtoBはバンバン電話していくことが当たり前だったが、それに比べて180度変わった思考だ。社員一人一人がどういう人なのかまでをQRコードで誘導できる仕組みも優れており、そこから担当者を指名できるという仕掛けも面白かった」と作品を評価する。
このほかの金賞は、以下の通り。
「遠くペルーから香りで届く物語、パロサント入りDM」(広告主: DINOS CORPORATION、制作者フュージョン)
「ふるさと納税返礼品風DMで認知・拡販に大成功!」(広告主:ネクスウェイ/エッグ、制作者:フュージョン)
「気持ちを伝える社員総出の手作りDM」(広告主/製作者:一澤信三郎帆布)
日本郵便執行役員 物流・営業部長の田中豊氏
数多くの作品の応募に感謝する。
同賞は1987年から、DMの企画・制作に携わる方に光を当てる場として、毎年実施し今年36回目を迎えた。今回は710作品の応募があり、51作品の入賞・入選作品が決定した。
本大会はwithコロナの状況下で、手紙が持つ暖かさをマーケティングコミュニメーションで体感していただきたい。また、コロナ禍だからこそ、見えてきた「DMの可能性」を感じる作品というテーマを掲げさせていただいた。
今回の傾向では、データ連携を生かしたコミュニケーション設計しているDMが増えたと感じる。来客誘致や対面営業のかわりとしてのDMや、コストを絞りながらも丁寧なシナリオ設計コミュニケーションが見受けられた。
応募DM作品一つ一つに良さがある。手紙が持つ暖かさをマーケティングコミュニケーションに活用し、お客様の気持ちに寄り添い最適な情報発信をすることにより、リアルなDMの効果がさらに行かされるのではないか。
コロナ禍において、マーケティング・プロモーション手法、DMの制作で苦労されていると思う。引き続き今後も効果的なDM活用を深めていかれるようご期待申し上げる。
今後もDMの力・活躍する場が多く出てくることを願いつつ、我々日本郵便も皆様の思いを届けていきたい。
第36回 全日本DM大賞 贈賞式(アーカイブ版)
https://www.dm-award.jp/ceremony/
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