【2018年1月11日】日本印刷産業連合会(日印産連)は1月10日、港区のホテルオークラ東京で「2018年新年交歓会」を開催した。
日印産連は印刷業界主要10団体の連合体で、この日も各団体会員・組合員や協賛会員、報道など600人以上が参集し、新年を祝った。
冒頭、山田雅義会長は出席者に謝辞を述べた後、以下のようにあいさつした。
昨年の国内経済は、緩やかな回復基調を継続したが、印刷産業をとりまく環境は、印刷総需要が停滞する中で、原材料関係の値上げや、ドライバー不足による物流費の値上げなど、まだまだ厳しい状態が続いている。
私たち印刷産業にとって、常に変化し続ける社会の中で、今後どのように経営の舵を取るべきか難しい状況にあるが、日印産連では、3 年前にスタートしたグランドデザインにもとづき、印刷産業の社会的責任をさらに高め、社会の要請に応えていきたいと考えている。
昨年は、大阪で行われた「地域おこしめっせ 2017」では印刷業界が主体的に地域おこしに参加。小山薫堂氏の発案で行った「印刷と私」コンテストには800点以上の応募があった。
今年はIGAS が開催されるがこれに合わせて FAPGA(アジア印刷会議)を日本に招致し、IGAS 会場内に展示コーナーを設け、日本の印刷産業の理解促進を図る。
今後も皆様には印刷産業の発展へご協力いただきたい。
来賓祝辞で経済産業省商務情報政策局の寺澤達也局長が以下のように述べた
印刷業界は情報を記録し社会に伝える不可欠な仕事。また事業者の数も25000を超える事業者がおり、地域を支える地域密着産業となっている。
これだけ重要な産業だが、ペーパーレスもあり売り上げはピークに比べて減っていると承知している。
しかし、印刷産業は大きなポテンシャルを秘めていると私は考えている。
その理由は4つある。
一つ目は高齢化の中、紙の印刷物への需要が増えていること。
二つ目はペーパーだけはなく、クレジットカードなどへの印刷需要もあること。政府もマイナンバーカードを推進したい。さらに印刷は壁紙やネクタイ、フォトマスクにも技術が活用されている。
三つ目は知的財産。印刷にはデザインがかかり、知的財産権が含まれる。我々もこれをしっかり守り、活用を促進したい。
四つ目は企業と企業、企業と人がデータで繋がること。印刷業界はデータを取り扱ってきた業界なので、そのノウハウを生かしてほしい。
続いて、「鏡開き」が行われ、各団体の代表や来賓が小槌を打ち込み、樽酒が振る舞われた。
乾杯は日本製紙連合会の馬城文雄会長が行い開宴。
衆議院議員の海江田万里氏、山田美樹氏があいさつするなど華やかに新年の会は進み、全日本シール印刷協同組合連合会の田中祐会長の中締めまで、新年の和やかな歓談が続いた。
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