【2019年1月22日】全国グラビア協同組合連合会、関東グラビア協同組合、関東プラスチック印刷協同組合の3団体は1月18日、東京都千代田区のホテルニューオータニで「新年賀詞交歓会」を開催した。
冒頭、田口薫会長は、参加者に謝辞を述べた後、次のように挨拶した。
昨年は天災が続き、原材料や動力、物流、いわゆる費用の高騰の中で我々は苦戦した。
結果、グラビア業界の経営はいささかダメージを受けており、価格転嫁ができにくい理由は業界構造にもある。
2002年に埼玉県条例ができた時、日経エコロジー誌は埼玉県のグラビアの半数の会社はなくなると書きました。その時我々は川田前会長の号令でまず条例を徹底的に研究しようと立ち上がった。日印産連の中にもさまざまな委員会を作って頂き、横断的に研究した。
グリーン購入法も同じころ制定され日印産連はグリーンプリンティングGP認定工場制度を大変な労力を使って作り上げました。結果、国家目標30%削減をはるか上回る80%ものVOC排出の削減をたたき出した。
この原動力は私たちグラビアだ。
サスティナビリティ、コンプライアンスという言葉が常識となったが、各企業の環境対策はじめコンプライアンスを守るコストは莫大で、全て自腹を切って法律を守っている。しかし、社会的要請とは無関係に商売を続けておられる方もあり、品質保証体制を含めて何の対策も打たず価格優先主義ではサスティナブルな企業とは言えない。
廃プラの海洋投棄については日々、マスコミをにぎわしているが、プラスチックをさらに利用し尽くせばいいのではないだろうか。スウェーデンでは欧州各地の廃プラについて、お金をもらって80万トンも燃焼し、発電によってエネルギーをまかなっている。
東京都23区では、21か所のゴミ焼却場で、12億Kwの発電をして売電で98億円を稼いでいると聞いた。なぜ、マスコミはこのことを報道しないのか。
今また農水省では「今後の食品リサイクル制度の在り方について」のパブコメを募集している。しかし、これには食品廃棄物について包装印刷の言葉が抜けている。「卵は殻があってこその卵」という言葉もあるのにだ。わずかな「瑕疵(かし)」で焼却処分を強要され涙をのんだ私共が、過剰品質、過剰なクレームに正しい意見を出して呼びかけよう。
当業界は今苦しい処だ。しかし「人間万事塞翁が馬、禍福は糾える縄の如し」と言い、楽あれば苦あり苦あれば楽あり、今年は消費税の増税などいろいろあるが皆で力を合わせてSDGsの達成に貢献し、全体の幸福を目指して頑張ろう。
石原伸晃衆議院議員
廃プラの発電というのは素晴らしいアイデアを聞いた。もう少しこれを宣伝しないといけないだろう。100億円近い金を生み出しているというのは驚きだ。
また、食物ロスについても我が意を得たり「恵方巻」の廃棄をはじめとんでもないことだ。
もともと関東にはなかったものでもある。
包装は「卵の殻」というお話もその通りだろう。
単純に紙へ印刷するものはなくなっていくが、パッケージはますます増えていく。日本人は清潔好きなので余計にそうだろう。だから食品包装を持続可能的に提供したい。
印刷業界は地域密着型、顧客ニーズは地域や産業によって異なる。今後も日本文化の情報発信に貢献していただきたい。
海江田万里衆議院議員
私も石原議員も川田(前会長)門下生。与党と野党に分かれて、あい補い合っている。
環境の問題に関しては特にお役に立ちたい。
今年は二つ大きなイベントがある。一つは消費税増税、もう一つは5月の即位の例。これに合わせて10連休が発生する。これは、日本の歴史近現代では初めてのことで、世界が動くのに日本のマーケット動かないという現象が起こる。
銀行が閉まり続けて、日本の経済が10日間もつかなど多くの課題がある。
我々はさまざまに検討し、ハプニングのないように努めたい。
このほか、経済産業省商務情報政策局コンテンツ産業界の高木美香課長、全国中小企業団体中央会の大村孔作会長、賛助会員から東洋インキSCホールディングスの佐久間國雄会長らが祝いの言葉を述べた。
乾杯は日本印刷産業連合会の杉村亥一郎専務理事が行い、新年を祝う和やかな懇親が続いた。
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