【2016年2月8日】A4コピー用紙でできる3Dプリンタをご存じだろうか。
アイルランドのMcor社が開発したもので、日本ではジェービーエムが総代理店となり販売している。
システムはコピー用紙の両面にカラー印刷を施し、糊付けしながら積層し、1枚ずつカッティングプロッターでカットしていくというものだ。
最後には積み重ねられた紙の束が出てくるのだが、この中身を化石発掘のように掘り出すと3Dプリントされた製品が出てくる。
その特徴は圧倒的な低コスト。写真のミカンはA4用紙133枚を使用しているが、かかったコストは約800円で、他の方式に比べ最大20分の1の低コストを実現している。
タブレット端末連動の市販の3Dスキャンカメラで撮影した画像をそのまま使うことが可能。紙製だが適度な硬さがあり、石膏を固める含浸剤を塗布すれば、さらに強度を高められる。
用途は人物を立体造形する記念品はもちろん、立体地図なども得意としており、テレビ番組での使用例もあるという。
現在発売されている「mcoriris(エムコアアイリス)」は、100万色を表現可能。価格は860万円。筐体寸法は950(W)×700(D)×800mm(H)で、重量約160kg。
「mcoriris(エムコアアイリス)」(左)と「3D Printing 2016」出展時
4月には筐体サイズが大幅に小さくなり、価格も半額程度の「McorArke」を発売する。こちらは880(W)×633(D)×593mm(H)、ロール紙を採用しており、従来機と同様の方式で3Dプリントする。
同機にはすでに全世界から3000台の予約注文が入っているという。
担当者は「リース代10万円程度でフルカラーの3Dプリントが可能になる。大幅な製作コスト低減により、これまで利用していなかった層が活用してくれると思う」と製品に自信を見せる。
問い合わせはジェービーエム(☎06-6744-7331)まで。
Copyright © 2024 プリント&プロモーション . ALL Rights Reserved.