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軟包装デジタル印刷市場 2024年度も前年比11.8%増—小ロット化加速で拡大継続の見通し

【2026年4月3日】矢野経済研究所は、国内の軟包装分野におけるデジタル印刷市場に関する最新調査結果を公表した。
2024年度の市場規模は前年度比11.8%増と2ケタ成長を維持しており、市場が本格形成されて以来、一貫して拡大が続いている。

成長の背景には、軟包装市場全体で進む案件の小ロット化がある。従来から主流であるグラビア印刷は大ロットを低コストで印刷する技術として確立されている一方、ブランドオーナー側のニーズは多品種・小ロット・短納期へと急速にシフトしている。
グラビア印刷の最低ロットと発注企業の必要枚数に齟齬が生じる案件も増えており、こうした需要の「受け皿」として、製版不要で小ロットから対応できるデジタル印刷の活用が進んでいる。既存品目の受注拡大に加え、新たな品目への展開も増えており、デジタル印刷の対応品目は着実に広がっている。

技術面では、2020年6月に上市された軟包装向け水性インクジェット印刷機への注目度が高まっている。それ以前は液体トナー方式が市場をリードしていたが、水性インクジェット方式は印刷スピードと最大印刷幅で他方式を上回る生産性を持ち、環境負荷の低減という点でも大きなアドバンテージを有している。この新たな競合機の登場が市場全体の活性化を促したと同研究所は分析している。

調査では「現状、顕在化していない潜在需要も大きい」と指摘しており、デジタル印刷が適する小ロットの案件はグラビア印刷の最低ロット未満のため発注自体を諦めているケースも多いとされる。こうした潜在需要の掘り起こしが進めば、今後の市場拡大余地はさらに大きいと見られている。2025年度も引き続き堅調な需要が見込まれ、市場は再び拡大する見通しだ。

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