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KOMORI プリンテッド・エレクトロニクス向け薄膜塗工技術の開発進捗を公表 ペロブスカイト太陽電池など次世代デバイス量産化に対応

【2025年11月12日】小森コーポレーションは、プリンテッド・エレクトロニクス(PE)事業における薄膜塗工技術の開発で、具体的な成果と事業体制の強化を進めていることを明らかにした。

同社は2025年5月の発表以降、ペロブスカイト太陽電池など次世代デバイスの生産性向上に向けて技術革新を推進。量産化の鍵となる「大面積かつ均一な超薄膜形成技術」の精度向上を目的に、PE要素技術開発センター(PEDEC)で試験ラインを拡充し、プロセス条件の最適化を進めている。

主な成果として、スリットダイコーターとNIR(近赤外線乾燥)および熱風乾燥装置による試験環境を整備し、条件検証を実施。また、印刷技術を応用することでレーザースクライブ工程を不要とする新しい透明電極のパターニング手法を検証した。

今後は、独自開発のロールコーターとNIR技術を組み合わせた新プロセスの確立を目指し、膜厚の均一性向上と高速化を図る。PEDECでは多様な材料・基板に対応できる試作・評価体制を整備しており、ペロブスカイト太陽電池に加え、フレキシブルエレクトロニクスや機能性フィルムなど、幅広い用途に対応可能な環境を構築している。

同社は、こうした開発拠点をオープンイノベーションの場としてパートナー企業や研究機関に提供し、共同開発を促進していく考え。今後も持続可能な社会の実現に向け、薄膜塗工技術の開発と事業化を加速していくとしている。

 

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