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日本フォーム印刷工業連合会 「2024年 夏季講演会」を開催 牛窪恵氏が講演し「ゆとり、Z世代」を解説

【2024年8月26日】日本フォーム印刷工業連合会(フォーム工連)は8月22日)、東京都文京区のホテル椿山荘東京で「2024年 夏季講演会」と「夏季懇親会」を開催した。

「夏季講演会」は「イマドキの若者(Z世代、ゆとり世代)の戦力を経営に活かすには?」のテーマで牛窪恵氏(インフィニティ代表)が講演した。

牛窪氏はトレンド評論家、立教大学大学院客員教授として活動し、テレビのコメンテーターなどでも活躍している。
特に、急速に変化を続ける社会環境の中で、「若者」にフォーカスした調査と評論を得意としており、講演でも、世代による意識の違いを明らかにした。

 

講演(抜粋)

「Z世代」とは米国でつくられた言葉で、今の17~26歳くらいを指す。日本では曖昧だが今の20代がそれにあたる。
インフィニティは、一人に深くインタビューしその内面をマーケティングに生かす定性調査を得意とする会社。私が調査を始めた頃、「独身王子」という言葉が流行った。実はバブル崩壊で男性は深く傷ついていた。そこから「草食系男子」が生まれていった。
2006年頃には「自己責任」という言葉が流行っていた。「国も会社も自分を守ってくれない、自分で自分を守るしかない」というところから、「お酒を飲まない」「クルマを持たない」など、リスクを回避する「草食系」が誕生した。

ところが2011年の東日本大震災を過ぎると、「クルマがあればだれかの役に立つ」という感覚が広がり、コロナを機に「クルマがあれば、おばあちゃんを病院に連れて行ける」という意識に変わっていった。
また、クルマはバブルのころのようなステータスシンボルではなく、トヨタのKINTのように必要な時に必要な車種があればいいというものになった。

世代間ギャップはいつでも起きている。X世代はいいものを作っても買わない世代。何を重要としているかというと「デジタル」「社会貢献」「タイパ」「同調性」だ。
ゆとり世代・ジェネレーションYが、比較サイトで「安さ」を求めたのに対し、Xは「多少今は高くても、3年後に転売した時に、その価値が下がっていないかどうか」で決める。

仕事には、エンゲージメント(没頭)や意味合いを求め、人間関係を大事する。会社が環境配慮や地域貢献などをしていなければ「この会社にいていいのか?」と思う。また、楽な仕事でも「自分のスキルアップになっていない」と思うと、転職を考える。
企業も、これまではミッションやビジョンを提示してきたが、今はパーパスが求められている。

マーケティングの大家、フィリップ・コトラーは「デジタル フォー ヒューマニティー」と言ったが、デジタルは人間のためにある。
上の世代も、自分のための時間を持ちながら、変化を楽しんでX世代と付き合ってほしい。

 

懇親会

懇親会は関東フォーム印刷工業会主催で午後6時から、同ホテルで行われ、約200人が参集し、
和やかに情報交換が行われた。

 

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