【2023年2月2日】「page2023」の展示会が2月1日、豊島区池袋のサンシャインシティで開幕した。
主催は日本印刷技術協会(JAGAT)。開催は2月3日(金)まで。
「page」は、印刷・メディアビジネスの総合イベント。毎年開催では日本最大級の印刷メディアビジネス総合イベントで、「page’88」から今回で34回目。
今回は統一テーマを、発注をつくるという意味の「創注」とし、122社(423小間)が出展している。
入場料は1,000円(税込み、Webによる事前登録で無料)。
レポート②では大判プリント関連を中心に速報する。
リアル展の事前登録は以下から
https://page.jagat.or.jp/cms/contact/invitation2023
【開催中レポート】「page2023」リアル展① 産業用デジタル印刷機編 新機能やオプション充実
もっとも来場者を集めたのがリコー。
今回は主力製品のトナー機(産業用プリンタ)を一切展示していない。
メイン展示の一つとなったのはラテックス系大判プリンタの「RICOH Pro L5160e」で、出力物を壁紙として使用し、K3の君和田重則氏による施工実演を行った。
「トナー機一切なしでの展示は、新しいビジネス始める印刷会社の方に、紙への印刷以外の新しい提案をしていくためのもの。印刷のノウハウ活かして少し異なるビジネスができるのではないか」と担当者。
このほかテキスタイルなどへのプリントが可能なガーメントプリンタ「Ri2000」や廉価版の「Ri100」なども展示し、こちらも注目を集めている。
ローランドディー.ジー.は、1月に発表した大判インクジェットプリンタ(IJP)「TrueVIS(トゥルービズ)シリーズ」や、同社初のDTF機といった新製品を展示している。
「LG-300」はUV系のインクジェットプリンタ(IJP)のフラグシップ機。グロスインクによる光沢感・凹凸感を伴った表現や、オレンジやレッドインクによる鮮やかな色彩表現が可能。プリントヘッドをスタガ配列で搭載し、生産性の高さで短納期の大量出力に対応するという。
「MG-300」はUV系の廉価モデル。コンパクトで低価格ながら、厚紙や軟包装フィルムの搬送用オプションに加え、優れた伸縮性を持つEUVSインク、UVデカール用プライマーインクといった拡張要素でさまざまな用途に対応する。
「どちらも速乾性があり、UVは省電力、レジンは水性で使用環境を選ばないなどが特長」と担当者。
こちらも1月に発表された「VersaSTUDIO(バーサスタジオ) BN-20D」は、同社初のDTFマシン。専用のフィルムに絵柄をプリント後、転写するのだが、昇華転写紙のようにフィルムを切り抜きする必要がなく、布地に重ねて熱圧着すれば、オリジナルのプリントが完成する。
発売は3月以降の予定。
ミマキエンジニアリングは同社の大判プリンタを多数実演している。
溶剤系IJPの「CJV330-160」は、同社のスタンダードモデルに、カット機能も搭載して1台で2役を実現している。ベストセラー機のJVシリーズをベースにしており、扱いやすさや発色の良さで定評がある。カット機能を使えば、出力物を任意の形に切り抜いて使用できる。
UV系IJP「UCJV300-107」もカット機能があり、出力する素材が幅広いことから、ラベルやステッカーなどの制作やプルーフでの活用が可能。この日はTBMの石灰でつくる紙の代替品「LIMEX」の粘着仕様製品プリントしたサンプルを展示した。
UV系では小型フラットベッド機「UJF6042MkⅡ」も展示。同社のユーザーであるシンクイノベーションと協力し、スマホケースなどのサンプルを展示していた。
イメージマジックは「TransJet」シリーズは、今話題の「DTF(Data to Film)」機を実演している。
DTFプリンタは、テキスタイルプリントの新しい転写方式で、従来の昇華転写プリントとは異なり、出力後の切り抜きが不要で、転写後の糊残りがない。
今回も「DTTS‐600」や「DTTS‐302」を出品しており、プリントから転写までをわかりやすく解説している。
担当者は「印刷会社にはまだDTFを知らない方が多い。付加価値の高い布などへのプリントは今後、この業界にも広がっていくだろう」と話す。
エプソンは、同社プリンタを多数出品している。
「SC-P8550DL」と「SC-P6550D」は今年1月発表の商業・産業向け大判水性インクジェットプリンタ。いずれも製品上部がフルフラットで、パソコンや資料を置くなど作業テーブルのように使用できる。また背部もフラットな上、前面からすべての作業ができるため、壁へのべた付けや背面合わせでの配置にも対応する。
担当者は「出力センターなど産業用での使用はもちろん、小売店のバックヤードなどでの出力でも力を発揮する」と話す。
ガーメントプリンタ「SC-F2150」が導入応援キャンペーンを開催。溶剤系大判プリンタ「SC-S80650L」は、透明基材へのプリントを実演。このほか、A3カラーインクジェット複合機「LM‐C6000」、レジン系大判プリンタの「SC-R5050」などを展示している。
日本アグフア・ゲバルトは、大判フラットベッドUV機をイメージ展示。
プリンタ用の「ANAPURNA 1502インク」を紹介。同インクはアクリルへの密着性が高く、キーホルダーなどのグッズづくりで力を発揮するという。
JuliaJupan は、3Dホログラムサイネージ「3D Phantom」を展示した。同システムはファンを回し、そこに映像を投影することで中空に立体的な動画を投影できる。
同社ではコンテンツから制作しており、動画中の黒色を飛ばすことで、より鮮明な映像表現を実現した。
「印刷会社の新たなビジネスにしてほしい」と担当者。
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