【2015年12月16日】デジタルファブリケーション領域のグローバルクリエイティブアワード「YouFab Global Creative Awards 2015」の受賞作品が発表された。主催はFabCafeグローバル。
同アワードは、3Dプリンタやレーザーカッターといったデジタル機器を使用したプロダクトやアート、クラフトなどの優秀作品を表彰するもの。
今回は7月1日から9月30日までの応募期間中、26カ国から合計152作品の応募があり、FabLabJapan発起人で慶應義塾大学SFC准教授の田中浩也氏ら6名が審査。グランプリ、準グランプリ、ファイナリスト23作品を選出した。
グランプリは、米国のデザインスタジオnervous systemの「Kinematics Dress」。
同作品は3Dプリンタにより作られたワンピースで、何千もの異なる形の三角形のパネルが蝶つがいによって繋がれた状態でプリントされている。このため、組み立てる必要がなくこれまでの布地とは異なり、堅さ、ドレープ(ひだ)、柔軟性、多孔性、パターンをさまざまに変化させることができ、着る人の身体にあったサイズのドレスがプリントされる。
準グランプリには、チリのDiego Pinochetによる「Making Gestures: A personal Design and Fabrication system」が選出された。
同機はユーザーの体の動きに合わせてリアルタイムでデザインや製作を行える5軸CNCマシン。ユーザー一人一人に対応できるよう、人工頭脳学的な学習アルゴリズムを搭載しており、使用者のジェスチャーに合わせ5軸が稼働し、リアルタイムにデザインや製作を行える。これにより頭脳や身体と、デザインツールのリアルタイムなインタラクションを目指している。
このほか、ファイナリスト23作品の中では、審査員特別賞に日本の宮田明日鹿氏の作品「町を編む」やMESH プロジェクトの「MESH : スマート DIY プラットフォーム」、和田由里子氏の「Papertype」が選出されている。
MESH プロジェクト「MESH : スマート DIY プラットフォーム」
審査員の田中浩也氏は「審査員抱負に『いかにも3Dプリンタやレーザーカッターを使ってつくりました!というような普通なものは見たくない』と挑発的な言葉を書いたが、私の予想を遥かに超えるものが受賞した」と作品に称賛を贈っている。
なお、受賞作品の展示会が2016年1月23日(土)~2月8日(月)まで、東京・渋谷のFabCafe Tokyoで開催される。また、授賞式と展示会オープニングレセプションが、1月22日(金)に同所で開催される。
結果発表サイト(英語) http://www.youfab.info/2015/winners.html
結果発表サイト(日本語) http://www.youfab.info/2015/winners_jp.html
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