【2023年10月5 日】「第68回インターナショナル プレミアム・インセンティブショー秋2023(PIショー秋2023)」が10月4日~6日(金)まで、東京都豊島区の池袋サンシャインシティ・コンベンションセンター文化会館で開催されている。
同展示会は、販売促進用のプレミアムグッズやノベルティーグッズに関する展示会。
今回も春の開催に続き3階、4階の2フロアの構成。コロナ禍以前の3フロアの構成から後退したまま出展者が戻ってきていない印象だ。
印刷や後加工を使った販促品やプロモーションに関する展示も多く、毎回注目が集まる。
プリント&プロモーションでは、プリンティング関連のブースを中心に速報レポートする。
PIショー秋2023
富安金属印刷は、自社の「ペール缶プリント」製品などを展示している。
「ペール缶プリント」は、ペール缶と呼ばれる大型の缶の表面に、独自のデザインをプリントできる製品。大判インクジェットプリンタを使い出力するため1個から作成できる。
新製品では、小型の缶を2種類出品。
「くすみカラーブリューム缶」は、中間色をマット調に表現したもので、120缶から作成可能。「コフレ缶」は最近ブームとなっているお菓子缶をモチーフにしたもので、最少200缶から受注している。
担当者は「若い女性の間でクッキー缶が人気で、中身よりも缶が欲しくて買うという方もいる。大手は2000缶からだが、当社は非常に少ない数で受注できる」と開発の背景を話す。
扶桑は「転写シール」をメイン展示。
同社の布用転写シール「irodo」 は、水やアイロンなどを使用せず、載せてこするだけで布に転写可能。オリジナルはA4サイズ1シート1000枚から作成でき、手芸店などで販売している。
このほかに金属用の転写シールなどもある。
同社はシール・ラベル印刷会社で、転写シールに力を入れている。
朝倉染布は、水着に使う撥水加工素材を使った撥水風呂敷「ながれ」などを展示している。
ダイレクトデジタル捺染プリンタを使用しており、オリジナルの風呂敷などを40枚からプリントできるため、季節品やイベントでの採用が多いという。
ブースでは、空気を通すが水を通さない特性や撥水性を表した展示が行われている。
YOJOTAPEは、「ギフトショー」に引き続き、「デザイン養生テープ」を出品。
同製品は工事用の養生テープに、デジタル印刷機でフルカラープリントを行っている。
アニメキャラやテクスチャー、写真など、さまざまなデザインがある。オリジナルデザインは3m巻き300本から。
また、アクリルキーホルダーやスタンドなどの製品も展示している。
山陽製紙の再生紙雑貨ブランド「crep」は、同社の工業用クレープ紙「crep paper」から生まれたおしゃれな紙製品。独特のシワから生まれる強度と伸縮性、紙としては珍しい耐水性も兼ね備えている。
ブースでは、紙そのものの展示のほか、ブックカバーやレジャーシートなど商品化した展開も披露している。
オリジナル品はインクジェットなら500枚から、フレキソ印刷なら1000枚から対応する。
メイクワンは各種アクリルグッズを展示した。
特に厚みのあるアクリルスタンドは、高級感があり、トロフィーなどで活用されてきた。
今回はこれをキャラクターグッズなどに活用した商品を出品している。
さらにレーザ加工機を導入し、異形のカットも可能になったという。
ジャパンプラスは再生紙で作った「紙ペン」を紹介している。
軸にも再生プラを使用し、紙を貼り合わせる糊もミルク由来のガゼインを活用。
さらに同社では、商品にFSC認証を取得している。
「エコノベルティーは世の中の流れ」と担当者。
国府印刷は、箔やニスなどの印刷を盛り上げる装飾を全面に展開。
同社ではコニカミノルタのデジタル加飾機「AccurioShine 101」を導入している。同機は一般的な箔とは異なり、版を使用しないことから、1枚からの作成が可能。
同社の有定耕平社長は「コロナ禍の3年前導入し、デジタル箔を開始した。地元の越前和紙との相性も良く、マスクケースなどさまざまな利用を考案した。今回で3年連続の出展となるが徐々に認知度が高まっている」と話す。
大洞印刷は各種クリアファイルを展示した。
中でも「Loop」はクリアファイルやクリアファイルを製造する上で発生する端材を活用した製品。クリアファイルからクリアファイルを生まれ変わらせる「サーキュラーエコノミー」を実装した。価格も抑えており、環境の理想とコストを両立している。
このほか、「竹紙」や「LIMEX」を使用したクリアファイルも展示している。
キャラぴた(イメージ・マジック)は、アイロンプリントシート作成サービス「キャラぴた」を出品。
同商品は、キャラクターがデザインされたシートを、身近なアイテムの自由な場所にアイロンで貼りつけられる。Tシャツやバッグなどの布製品との相性がよく、高い耐久性がある。
すでにサンリオのキャラクター商品を販売しており、人気を博す。近日中に人気キャラとのコラボレーションをを発表する予定。
森永製菓は「おかしプリント」をPRしている。
このシリーズは、「ハイチュウ」や「小枝」「カレドショコラ」など、同社の人気商品にオリジナルデザインの包装ができるサービス。
アフターコロナで需要が戻っており、現在、代理店も募集している。
ユー・エス・エスはパンの缶詰を出品。
缶の中にさまざまな味のパンを入れたもので、69缶~600円で使用できる。
パンは5年の賞味保証があり、イベントやキャラクターとのコラボで活用されている。
会場ではサンプルを配布し、製品をPRしている。
ワカヤマの抗菌コーティング剤「ウィルメッツ」は、独自のプラスティックケース内に除菌剤を封入したもの。ケースは薄型のカード状で、表面にオリジナルのプリントを施せる。
直接プリントとシールの貼付の2つの方式があり、最低生産数は100個で、卸値は330円~。ホームセンターでの全国販売が決まっている。
担当者は「保険会社をはじめ増えている。コロナが終わったが香り付きなどさまざまな除菌が求められているのは間違いない」と話す。
三和紙工は「お金の紙皿」をサンプル配布している。
紙皿の上に、実際のコインをモチーフにしたデザインを落とし込んでおり、大きなお金を渡すというジョークグッズになっている。
UVオフセットで印刷されており、樹脂コーティング済みで食品対応している。サイズは直径18㎝で、最少受注数は2400枚。
「技術自体は昔からあるものだが、ネットの普及で一般の方から少量の発注が増えており、ユーザーの要望から商品の種類も増えた」と担当者。
下野装飾は「Re-board」へのプリントを紹介。ブース全体を自社の装飾でディスプレイしており、イメージしやすい展開にしている。
中央印刷はインラインのコールドホイルを展示している。
同社ではオフセット印刷機とコールドホイルを活用し、印刷から箔押し、ニス引きまでを一気通貫で生産する。
これにより安価に、多彩な装飾の印刷物を生産でき、カタログやパンフレット、名刺などに活用されている。
佐川印刷は布プリント中心を中心に出品している。
昇華転写を使用したのぼりのほか、はっぴやネックウォーマー、ブックカバーなどの縫製が必要な製品も展示している。
すべて国内生産で、細かな調整が可能で、ごく少量の生産にも向いているという。
担当者は「はっぴなど、近年は官公庁からの依頼が多い」としている。
同社ではネットでの受注も受け付けている。
東京製旗は、旗などを紹介。
一枚からの受注が多く、インクジェットでのプリントが主流としており、レジ回りの小さなのぼりも人気で受注が増えている。
アトリエ童夢は「節句用名前旗」を展示している。
この旗は豪華な刺繍を施したもので、1枚から受注可能。節句用は名前と生年月日が刺繍で入る。
高級感があり、キャラクターやアイドルなどのプレミアムファングッズとしての展開も見込める。
PIショー秋2023
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