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【レポート①】「プレミアム・インセンティブショー春2023」 ディスプレイ・パッケージ・布製品編

【2023年4月17日】「第67回インターナショナル プレミアム・インセンティブショー春2023(PIショー春2023)」が4月12日~14日まで、東京都豊島区の池袋サンシャインシティ・コンベンションセンター文化会館で開催された。

同展示会は、販売促進用のプレミアムグッズやノベルティーグッズに関する展示会。
今回は3階、4階の2フロアの構成。コロナ禍以前は3フロアの構成だったが、依然回復していない状況が続く。

毎回、プリント技術や後加工技術が使用された製品やサービスが多く登場することでも知らており、当サイトではこれらの展示があるブースを中心に見どころを写真や動画を中心に紹介する。

【レポート②】「プレミアム・インセンティブショー春2023」 インクジェットプリントグッズ編

 

レポート①

富安金属印刷は、同社のヒット商品「ペール缶プリント」の「デジタル校正」を全面に出展した。
「デジタル校正」は、ペール缶プリントの出来上がりを、データから再現するもの。モックアップを作らなくとも、仕上がりの風合いを確認でき、時間やコストの短縮にもなる。
このシステムは、同社のECサイトで採用されていたものだが、これをAPI連携でオープン化し、他社サイトに提供するという。

 

担当者は「当社だけで使うのではなく、製缶業者や印刷業者、企画・デザイン事務所に提供することで、缶へのプリント市場を盛り上げたい」と話す。
プラットフォームは、サブスクリプションで展開、一部には無償での提供も行う予定。
缶へのデジタルプリントは、ペット関連やスポーツ関連の需要が多い。

ニヨド印刷のお米の紙製エコファイルは「Kome-Kami」を使用したもの。廃棄される米を使用しており、資源のリサイクルに貢献する。
新製品では「紙の窓開きファイル」出品した。
担当者は「資源リサイクルをしたものは、持続可能社会に対応したものとして、取引先企業もクライアントに提案しやすい」と話す。

リングストンの新製品「サステナブルショップバッグ」は、ボトルキャップを再生したバッグ。
キャップのうち、ポリエチレンの白色のものだけをリペレットしており、資材のうち約30%が再生素材で、ボトルキャップ1.5個分が使われている。同製品は、同展示会で初披露されたもの。
「オールポリエチレンで、使用後はもう一度再生できる」と担当者。

TBMの「LIMEX」は、石灰石を使用した紙やプラスチックの代替品。最も薄いもので80μm、印刷適性も高く、さまざまな物品に活用されている。
直近の事例では、「三浦・房総」のパークガイドを作成。さらにパークガイドをリサイクルしトレーに使用している。
また、内照式ポスターのサンプルは「化粧品」のPRをイメージしたもので、ミマキエンジニアリングのプリンタを使用して出力したもの。「LIMEX」は、光の拡散性があり、内照式の看板やポスターに向いているという。

永和紙器工業の「BOOK型パッケージ」は、巨大な事典のような形状の箱。お菓子などのプレミアム品を入れてのプレゼントや、ダイレクトメールなどでの活用を見込む。
このほか、タイルをイメージした箱を並べて展示。いずれも1000個から生産できる。

フォーワテック・ジャパンの「MUJI-DEPO」は、白無地に用紙をミシン目に抜き加工しただけのシール・ラベル。オフィス用トナープリンタなら印刷でき、必要な分だけラベルやシールを作れるという。フィルム系で水に強い紙もある。
カッティングプロッタでの抜きも行っており、ごく少量のオリジナル品生産にも対応する。

神田印刷工業は、「ネイチャーズコーヒー」を中心に出品している。
このコーヒーは、パッケージにオリジナルデザインをプリントでき、販売やプレミアム品としての採用があるという。
印刷はフレキソ印刷で行っており、食品に適したインクを採用し、300個から生産可能。
同社では「発売時は1000個からだったが、企業努力で最低受注量を減らした」としている。

敷島産業の「フルオーダーバッグ」は、インクジェットプリントでフルオーダーの場合は1000個から、規制の形状であれば100個から生産可能。鮮やかなフルカラーで、写真やイラストを使ったデザインも再現できる。
納期はフルオーダーで2カ月半、既製品は1カ月半程度。展示会や大学のオープンキャンパスなどでの採用が多いという。
同社は、スーツなどを入れるテーラーバッグの製造で知られる会社で、そのノウハウを活用してこのバッグを開発したという。

勝星産業は、軍手を中心展示。UVインクジェットプリントによるオリジナル軍手は1個から作成可能で、100個ほどからが経済ロット。
オリジナルの販促品のほか、土産店で販売されており、外国人観光客に好んで購入されている。
同社は、もともと手のひら部分に樹脂加工を施した軍手の製造で知られる。

朝倉染布は、水着に使う撥水加工素材を使った撥水風呂敷「ながれ」を展示。ブースでは、水の下に敷き漏れないが下から空気を通すといった展示方法で撥水性能をPRしている。
昇華転写プリンタを使用して少量品の作成も可能。

下野装飾は、紙製のディスプレイ各種を展示した。
製品は、ダースト社のプリンタで「Re-board」にグラフィックを施したもの。デザインはイラストやロゴ、写真などが可能。
近年は持続可能な社会を意識する会社が多く、自動車ディーラーのパーテーションや百貨店の什器などで採用されている。

太陽マークは、自社のシール製品を展示した。
「SUN熱転写シール」は、同社開発の熱転写シールで、アイロンなどを使い布やゴムに押し付けることで転写が可能。
「SUN感圧シール」は、デカールのように上から擦ることで転写できる。
Tシャツやグッズなどを完成品で納品することも可能だが、シールのみの製作にも対応する。
同社は自転車の銘板を生産していた会社で、その技術を転用した製品を多く開発している。

シーエフシーは、中国で作るキャラクターグッズを紹介していた。
布製品では、昇華転写プリントしたクッションなどを提案。こちらは縫製まで含めて100個から。アクリルスタンドも50個からの少量で製造可能という。
「すべて中国製プリンタで出力している。性能がどんどん上がっており、日本の厳しい品質基準でも十分要求に応えられる」と担当者。

上西産業は、屋外広告用の布へプリント各種を提案した。
同社はのぼりなどで知られる会社。大型のものから卓上POPの代わりになる小型のものまでを陳列した。また、ワンタッチで設置でき、巻き取って収納できる「巻く蔵Ⅱ」も展示した。

新居田物産は、端材利用のタオルコースターを出品しサンプルを配布した。
同社はタオルへのプリントなどで知られる会社で、コニカミノルタの「ナッセンジャー」を主力プリンタに採用している。

【レポート②】「プレミアム・インセンティブショー春2023」 インクジェットプリントグッズ編

 

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