【2019年7月11日】「FOOMA JAPAN 2019(国際食品工業展)」が7月9日(火)、江東区有明の東京ビッグサイトで開幕。プリント&プロモーションでは印刷と包装に焦点を絞り、すでに速報を伝えているが、今回は展示会で感じたことをレポートする。
開催は7月12日(金)まで。
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この展示会は、食品機械・装置などに関して最先端テクノロジーや製品、サービスなどが展示されている。
食品を輸送し、貯蔵し、下処理し、調理、それを包装し、管理のための印字を行うなど、展示品目は多岐にわたる。
以前から自動化が進む食品業界ではあるが、今回特に目立ったのは「ロボットアーム」。中にはカメラとセンサーを付けて人型に模したロボもいたそうだが、あれはちょっとPR向けといった印象。「人と協業する」と言うメッセージも見られたが、やはりPR向けで、行きつく先は「省力化からの無人化」だろう。
「人手不足」の声が聞こえてくる中、RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)の展示は、当然と言えば当然の内容だ。まさに食品業界も人手不足の真っただ中で人の雇用はリスクが高く、「ブラック企業」にならないためには「人を雇わない」ことが、最も効果的な施策となる。
会場内のブースを回って話を聞いても「食品業界の人手不足は深刻」「3Kイメージのある加工だと給与を上げないと人は集まらない」などの声を聞いた。
ロボットアームのメーカーである、デンソーウェーブや川崎重工業のブースの前は二重三重の人だかりで、来場者がデモンストレーションを熱心に眺めていた。
当サイトが注目したデジタルプリント関連のブースでも「ロボットアーム」が活躍。
武蔵エンジニアリング(南2E-24)の「ArmJet」は6軸のロボットアームで、ケーキへの可食プリントを実現。また、3Dプリンタを使いチョコオーナメントを造形するなどの実演もしていた。
担当者は「職人さん、パティシエさんが持っている技術をロボットに一部移管して、彼らの仕事を楽にできる」と説明する。
この自動化やロボット導入の動き、一番遅れているのは印刷やプリントの業界ではないだろうか、飲料大手の広い工場では人っ子一人いないという自動化がもう20年以上前に完成していた。一方、印刷工場に行くと、多くのオペレーターや仕上げ担当が機械の周りで作業をする姿が見られる。
もちろん、自動化ばかりがいいことではないが、0.5人分、0.25人分の仕事を機会に代替させたいという動きがここ最近、少しずつ見え始めている。
当サイトではこの自動化に今後注目していきたいと考えている。
これは余談だが、7月からオープンした東京ビッグサイト南展示場で一部を開催していたが、西展示場のさらに向こう側という立地で、来場者からは「遠い」「不便」という声が上がっている。
以前から東と西、さらに会議棟に分かれて、さらに飲食店も少なく「世界一使いづらい展示会場」との声もある東京ビッグサイト。こんな無計画ともいえる増設を続けていると「ますます国際的なイベントは、中国をはじめとしたアジア諸国に逃げて行ってしまうのではないか」とちょっと心配になった展示会でもあった。
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