【2020年12月3日】ミマキエンジニアリングはこのほど、2020年度から2025年度にかけて取り組む、同社の中長期成長戦略「MimakiV10」を策定。12月2日、池田和明社長らがオンラインで記者発表を行った。
同グループは2016年度策定の中長期ビジョン「M1000」で、向こう4~8年後に売上高1,000億円の達成を目標としていた。
しかし、今回発表された「MimakiV10」では、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う世界的な景気低迷の影響と、市場や顧客の志向変化を踏まえ、「withコロナ」「afterコロナ」の時代を見据えて、取り組みを見直している。
「MimakiV10」の基本方針では、「MimakiV10基本ステートメント」として、前工程・プリント/カット/コート・後工程の一貫システムや製品によるソリューション提供などを挙げており、これにより産業印刷のデジタル・オンデマンド化をけん引するという。
また「経営方針」では、売上高成長を追求するだけでなく、高い収益の継続的を目指し、財務基盤を強化。持続可能な成長に向けた強靭な企業基盤を構築した上で、2025年度に営業利益率10%を達成することを目標とした。
市場・事業別戦略では、FA 事業を保有する優位性を最大活用し、SG、IP、TA 市場におけるプリント工程の自動化を実現。デジタルオンデマンド・プリントソリューションを提供するという。
最も得意とする「SG(サイングラフィックス)市場」では、従来主流の有機溶剤系インクから、環境負荷が低いUV硬化型インクへの転換を加速。エントリー領域でのシェア拡大と、ミドル(・ハイエンド)領域での収益を確保する。UVプリンタ特許技術の活用による競争優位性強化。
「IP(インダストリアルプロダクツ)市場」では、スマートファクトリーの流れを捉え、プリント/カット/コート工程の自動化による省人化・無人化を実現する製品やソリューションを提供する。
グッズ・ノベルティプリント市場のパッド印刷を、インクジェットによるデジタル化で新たな成長市場として開拓する。
「TA(テキスタイル・アパレル)市場」では、コロナ禍により市場が店頭販売からEコマースにシフトし、生産者の需要が高速機から高付加価値機に変化する機会を捉えたソリューションの提供。
高速機は「Tiger1800BMkⅡ」でポジションを維持しつつ、中・低速機のラインナップを強化し、デジタル・オンデマンド需要に対応する。
さらにもっとも新たな事業領域となる「3Dプリンティング事業」では、2017年に発売した1,000万色フルカラー「3DUJ-553」や、熱融解積層方式、1.8m大型造形モデルをラインアップ。2021年1月から、1,000万色フルカラーエントリーモデルを投入して需要を拡大していく。
プレゼンテーション資料
https://ir.mimaki.com/archives/016/202012/20201202_Mimaki%20V10_v2.0_Clean.pdf
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