プリント&プロモーション―デジタルプリントの専門サイト――

大日本印刷 医薬品用「PTP」のアルミ箔代替「PPフィルム」を開発 バリア性能を備えモノマテリアルに貢献

【2025年7月8日】大日本印刷(DNP)はこのほど、医薬品用「PTP(Press Through Package)」のアルミ箔の代替としてバリア性能を備えた「ポリプロピレン(PP)フィルム」を新たに開発した。
これにより、PTP用シートと同一素材によるモノマテリアル化が可能となり、リサイクル効率の向上が期待される。

今回のPTP用PPフィルムは、DNP独自のコンバーティング技術を活用し、水蒸気透過度0.2g/㎡・day以下という高いバリア性能を実現。従来、アルミ箔でなければ確保が困難だった水蒸気の遮断性と、押し出しやすさを両立した。
さらに、透明素材による薄膜構造を採用することでリサイクル性を高めている。

加えて、耐熱性や熱伸縮の課題を克服することで、国内市場で求められる印刷適性や密封性にも対応。従来の課題を解消しつつ、製剤の品質保持にも寄与する構成となっている。
特にDNPが2025年6月に開発した「医薬品包装向けPTP用樹脂シート」と組み合わせることで、湿気に弱い薬剤でも高い保存性を実現する。

同製品は7月9日(水)から東京ビッグサイトで開催される「第27回インターフェックス ジャパン[医薬品][化粧品]製造展」のDNPブース(西4ホール・W3-20)で、紹介される予定。

同社では医薬品メーカーへのサンプル提供を開始し、2030年度までに累計10億円の売上を目指す。

 

 

Copyright © 2025 プリント&プロモーション . ALL Rights Reserved.