【2025年7月2日】パテント・リザルトは6月30日、繊維・紙・パルプ業界を対象に、他社の特許審査過程で拒絶理由として引用された件数を企業別に集計した「他社牽制力ランキング2024」を発表した。
対象は2024年中に日本特許庁で引用された特許で、引用件数の多い企業ほど、他社の権利化における阻害要因として機能している先行技術を多数保有していると評価される。
同年の集計結果によると、1位は東レ、2位は東洋紡、3位は王子ホールディングスだった。
1位の東レは「シリコーン密着性に優れた離型用二軸配向ポリエステルフィルム」に関する特許が最多の5件で引用され、他にも「柔軟で耐熱性に優れたポリオレフィン系発泡体」に関する技術が日東電工などに対する4件の拒絶理由として挙げられた。東レの特許によって最も影響を受けた企業は三菱ケミカル(46件)、次いで大日本印刷(27件)である。
2位の東洋紡では、「吸湿/吸水発熱性を発現するおむつ」に関する特許が、オルガノやユニ・チャームなど9件で引用された。共同保有する「機能層を有する基材フィルムからの除去方法」に関する特許も三菱ケミカルを含む5件の審査過程で引用されている。影響を受けた企業数は三菱ケミカルが最多の28件、次いで東レが22件となった。
3位、王子ホールディングスは「パルプを主成分とする紙製絞り成形容器」に関する特許がTOPPANホールディングスなど5件で引用されている。影響を受けた企業としては、大王製紙(34件)、日本製紙(28件)が上位に挙げられる。
そのほか、4位は帝人(リチウム二次電池用正極活物質)、5位は大王製紙(防水性を有するヒートシール包装体)だった。
ランキングは2024年中に拒絶理由として引用された特許を対象とし、2025年5月末時点での権利保有者に基づいて集計された。業種の分類には日本標準産業分類が用いられている。
なお、同ランキングを含むデータはパテント・リザルトより販売されており、被引用件数上位50社と上位100件の特許情報を収録したエクセルファイルが、5万円(税別)で提供されている。申込は以下のURLで受け付けている
詳細・購入は以下から
https://www.patentresult.co.jp/ranking/fcit/2024/fcitpaper.html
Copyright © 2025 プリント&プロモーション . ALL Rights Reserved.