【2017年11月28日】JR九州グループの広告代理店であるJR九州エージェンシーは2018年春、国内最大の「大型有機EL曲面型デジタルサイネージ(大型ELサイネージ)」を、JR博多駅に導入する。
「大型有機EL曲面型デジタルサイネージ」の導入は国内で初めて。
「大型ELサイネージ」は、大日本印刷とLGグループが開発したもので、昨年、東京都品川区のDNP五反田ビルのショールームにデモ機が設置された。
有機ELディスプレーは、媒体自発光を特徴としており、バックライトを必要としない。このため、黒などの表現が液晶パネルやLEDに比べ美しく、同製品ではパネルが0.97mmと薄く、重さも1枚約2㎏、曲面の表現も可能とした。
採用された「大型ELサイネージ」は、博多駅コンコースの吹き抜け部分に設置される。
ディスプレイサイズは330インチ(縦約4×横約7m)で、55インチサイズのパネルを36面(縦6×横6)並べており、上部は波返しのような曲線を持つため、映像に包まれるような迫力なる表現が可能。
4K素子に対応しており、映像に加え音声での訴求も行える。
放映時間は午前7時~午後11時までの16時間で23:00(16時間)。
博多駅では吹き抜け部分に設置され、他の媒体と組み合わせて展開される
博多駅は九州最大のターミナル駅で、2011年3月の九州新幹線全線開業、JR博多シティオープンから、来年で7周年を迎える。
「大型ELサイネージ」は、動画放映用の広告媒体としてだけでなく、併設する展示空間や各種媒体とリンクし、駅ジャックなどの総合的な企画での活用を狙う。
11月27日、東京都品川区のDNP五反田ビルで行われた記者発表では、関係する各社の代表が次のように述べた。
JR九州エージェンシー 小濵和彦社長
導入のきっかけは1年ほど前にデモ機を見てその迫力から、日本のトップバッターとして入れたいと思ったことからだ。
博多駅1Fコンコースに導入するが、耐荷重や耐震などの課題があり、それをクリアしていただいた関係者に感謝したい。
福岡市は日本の中でも、最も元気な都市と言われており、そこをさらに盛り上げたいと思う。
また、昨年から九州では、地震や豪雨などの災害続き、いまだに4つの線区で不通となっている。この大型のデジタルサイネージ導入が、復興への明るい話題として広がってほしいとの思いもある。
大日本印刷 浅羽信行執行役員情報イノベーション事業部事業部長
当社は情報加工業を生業としているが、これをコミュニケーションレベル、イノベーションレベルにまで引き上げていこうと思っている。
今回、JR西日本エージェンシーの技術とともにこういった形でサイネージを実現できた。
今後、五輪やラグビーW杯などが控えており、サイネージはまだまだ可能性がある。さらにプロモーション広告配信やブランディング活動に力を入れていきたい。
LGエレクトロニクス·ジャパン 李仁奎社長
当社は総合エレクトロニクスのグループで、このシナジーを生かした大型ELディスプレーは世界唯一の製品で、未来のディスプレーが現実となり発展していくものと思う。
博多はアジアの玄関口、そこに有機ELサイネージが入れられるのは象徴的で、これから導入が進さらに進むことを期待する
単純なディスプレーでなく、デザイン性を生かし、先端技術を生かして日本国内でも価値ある所に展開していきたい。
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