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ミマキエンジニアリング 3Dプリンタ「3DUJ-P」を初公開 開催中の「JAPAN SHOP2017」で 1000万色以上・水溶性サポート材などに注目

【2017年3月8日】ミマキエンジニアリングは3月7日から開催されている「JAPAN SHOP2017」の同社ブースで、3Dプリンタ「3DUJ-P(仮称)」を世界で初めて公開し、注目を集めた。同社では今年中の発売を目指す。

ミマキ 3DUJ-P

 

「3DUJ-P」本体初披露 デモンストレーションも

 

「3DUJ-P」はUVインクジェット方式を採用。1000万色以上という従来にはない広い色域の再現力と、最小層厚10㎛の細かな表現力を持つ。
ミマキでは2015年の「3DUJ-P 」開発発表以来、同機による3D 受託加工サービスと、展示会などでのサンプルの出品を続けてきたが、本体の公開とデモンストレーションは今回が初めて。
本体サイズは2,450W×1,400D×1,550㎜H、重量は約600kg。

ミマキ 3DUJ-P
このドラゴンで約10時間の出力時間。5体ほど並べて造形できる

インクはCMYK、W、Cl(クリア)、Sp(サポート材)を搭載でき、フルカラー表現に加えクリアインクを使うことで、透明や色を透過させるような表現もできる。
最大造形サイズは508W×508D×305㎜Hと比較的大きなサイズにも対応する。
価格は1500万円~2000万円程度を予定。また、インク価格は35,000円、サポート材は25,000円を予定している。

ミマキ 3DUJ-P ミマキ 3DUJ-P
クリアインクを使用し、灯りを透過するランプシェード(左)と色再現性をアピールするサンプル

今回、サポート材が水溶性で、水で洗い流せることを発表しており、サポート材の除去作業が大幅に軽減されることでも注目を集めている。
サポート材は、プリンタで立体造形する際に、空洞部や本体周辺を補強するために使用されるもので、従来の3Dプリンタでは造形後に掘り出す作業が伴ったが、時間がかかる上、微細な部分を破損する心配もあった。水溶性サポート材は、力を加えずにサポート材の除去ができ、これらの課題を解決するものとして期待を集める。

 

初登場サンプルも多数展示

初登場のサンプルも多数展示しており、「熊本城」や、大型の「ドラゴン」のほか、それぞれデザインが異なる「ボタン」などで、その能力をアピールする。
特に熊本城は内部のふすまや畳、幅1㎜の欄干までを再現しており、その精度の高い造形力をアピールしている。

 ミマキ 3DUJ-P  ミマキ 3DUJ-P

3月7日に行われた記者発表では、技術本部の武内彬本部長が「3DUJ-P はUV硬化型インクという実績のある方式を採用しており、高精細で安定した出力が可能。素材自体が強固で、そのまま磨き上げなどの加工もでき、ねじ止めなどの石膏ではできなかった加工にも対応する」と話した。

ミマキ 3DUJ-P ミマキ 3DUJ-P

用途はフィギュアや建築模型はもちろん、同社の主力であるサインの立体化や2.5D サイン、ピクトグラム、立体壁画、カラーモックアップ、立体地図、アクセサリー、インテリアなど。

今後ミマキでは、操作性の向上や制御ソフトの改良を行いながら、早ければ今秋の販売を目指す。

 

ミマキ 3DUJ-P紹介ページ
http://japan.mimaki.com/special/3d_print/


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