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新丸ビルでオフィス内デジタルサイネージの実証実験 広告効果の認知率は55% 9割以上が「良い」「普通」 三菱HCキャピタル・AGC・JR東日本企画 

【2025年10月28日】三菱HCキャピタル、AGC、ジェイアール東日本企画(jeki)の3社は、オフィスビル共用部でのデジタルサイネージ広告事業の実現に向け、新丸ビルで広告効果を検証する実証実験を行った。
購買力の高い層が集まるオフィス環境における新たな広告配信プラットフォーム構築を目指す取り組みで、効果や受容性を分析した。

実証は、三菱HCキャピタルとAGCの両社が入居する新丸ビル26階・30階の化粧室で実施した。
媒体は、AGCが販売するディスプレイ一体型ミラー「ミラリア」を設置し、jekiの配信システムを通じて広告やニュース、天気情報などを放映。広告効果は、両社従業員へのアンケート調査によって測定した。

期間は2025年1月から2月の第1期と、6月から7月の第2期の二段階。第1期では広告や音声が業務に与える影響を確認し、第2期では飲料、金融、映画、化粧品など多様な広告主による出稿に加え、エンタメコンテンツも配信して反応を比較した。

調査結果によると、広告コンテンツの認知率は約55%に達し、第2期ではコンテンツ数を増やすことで認知度が向上した。
広告やニュース、天気情報への印象については、9割以上が「良い」「普通」と回答し、オフィス内での広告放映への高い受容性が確認された。

媒体との接触頻度は1日平均約3.9回、1回あたりの接触時間は約48秒で、就業者1人あたり1日約3分間媒体を視認している計算となる。
また、広告接触後に「商品を調べる」「店頭に見に行く」「購入する」などの行動を起こした割合は約9%だった。

3社は今回の結果をもとに、広告主やオフィスビルオーナー向けの事業化検証を進め、2026年度中のサービス提供開始を目指す。
鏡を広告デバイスとして活用し、従来困難だったオフィス内広告の新たな市場を開拓する構想だ。

この協業は、丸の内エリアの大企業やスタートアップが連携して事業創出を図るオープンイノベーションプラットフォーム「Tokyo Marunouchi Innovation Platform(TMIP)」を通じた交流をきっかけに生まれた。

ミラリア製品情報https://www.asahiglassplaza.net/products/mirroria/
TMIP公式サイトhttps://www.tmip.jp/ja/

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