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デジタルサイネージ広告市場 2025年は1,110億円 セグメントでは「交通」がトップで522億円 デジタルインファクトら調査

【2025年10月30日】デジタルインファクトは、LIVE BOARDと共同で、CARTA HOLDINGSの監修のもとデジタルサイネージ広告市場に関する最新調査を実施した。
その結果、2025年の市場規模は前年比116%の1,110億円、2030年には1,647億円に拡大する見通しとなった。

デジタルサイネージ広告は、商業施設や駅構内、屋外ビジョンなどに設置されたディスプレイ上で放映される広告で、視覚的訴求力の高さから広告主の注目を集めている。コロナ禍の影響を乗り越えた後も、リアルな接触を重視する広告として需要が拡大しており、市場は堅調な成長を続けている。

調査では、交通、商業施設・店舗、屋外(大型ビジョン)、その他の4セグメントに分類。交通分野が522億円で全体の47.0%を占め、商業施設・店舗が260億円(23.4%)、屋外が192億円(17.3%)、その他が136億円(12.3%)と推計された。

特に、渋谷・原宿・新宿など都心エリアでの屋外ビジョン需要は引き続き堅調であり、2025年の大阪・関西万博に向けた関西圏での整備も進む。さらに、リテールメディアではコンビニ大手による1万店舗規模のサイネージ導入が進み、広告配信面数が急増した。

また、デジタルOOH広告(Out-of-Home)ではプログラマティック取引が拡大。データ連携による広告効果の最適化が進み、DSP/SSPを通じて海外代理店やウェブ広告事業者も参入し始めている。2025年9月には業界横断組織「日本OOHメジャメント協会(JOAA)」が設立され、広告効果の共通指標整備に向けた取り組みも始動した。

デジタルインファクトは、こうした動きを背景に「メジャメントの導入とデータ活用により、OOH市場の透明性と信頼性が高まり、より多様な広告主が参入することが期待される」としている。

調査は、デジタルサイネージ広告関連事業者を対象に2025年7月から9月にかけて実施。LIVE BOARDおよびデジタルインファクトが保有するデータと、関連企業へのインタビューをもとに市場規模を推計した。

調査概要

調査主体:LIVE BOARD
実施機関:デジタルインファクト
監修:CARTA HOLDINGS
調査期間:2025年7月〜9月
https://www.exchangewire.jp/2025/10/21/dooh2025research/

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