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大日本印刷 「世界遺産 仁和寺 国宝『金堂』」の高精細3DCGデータを制作 バーチャルプロダクション用背景データとして提供を開始

【2024年4月2日】大日本印刷(DNP)はこのほど、「世界遺産 仁和寺 国宝『金堂』」の高精細3次元コンピューターグラフィックス(3DCG)データを制作し、バーチャルプロダクション用背景データとして提供を開始した。

バーチャルプロダクションは、スタジオの大型スクリーン等に3DCG等の仮想的な背景を投影し、その前に人や物を配置して撮影することで、現実の世界のような映像をつくり出す手法。
現在、「神田明神(東京都千代田区)」「銀座四丁目交差点(東京都中央区)」の高精細3DCGデータのラインアップがあり、今後はバーチャルプロダクションに加え、メタバースでのイベントや教育などの多用途で3DCGデータを活用し、文化資源の持続的な保護と魅力の発信を両立させて地域を活性化する取り組みなどを展開していく。

DNPは、リアルとバーチャルの空間を融合するXR(Extended Reality)の技術を用いて新しい体験と経済圏を創出する「XRコミュニケーション事業」を推進しており、その一環でバーチャルプロダクション用背景データを制作・提供している。

今回制作した仁和寺「金堂」3DCGデータは、ソニーピーシーエル(ソニーPCL)が運用する高品質デジタル背景アセットライブラリーサービス「BACKDROP LIBRARY」で公開し、ライセンス販売する。

近年、映像業界では、撮影の効率化や新たな映像表現の開発などに向けて、バーチャルプロダクションによる映像制作へのニーズが高まっている。しかし、現状は背景に使える3DCGデータのバリエーションは少なく、特に撮影に多くの配慮が必要な文化財や公共施設等の高精細な3DCGデータが求められている。

DNPは文化財を毀損することなく「保存・保護」し、その魅力を高めながら観光資源等としても「公開」して、次世代へ継承するデジタルアーカイブ事業を推進しており、2019年には、仁和寺「金堂」の高精細8K VRコンテンツを制作。
これらの技術・ノウハウとコンテンツ制作の実績で、バーチャルプロダクション用データの課題・ニーズに応えていきます。今回、高解像度画像データの変換・加工・最適化技術を活かし、新たに仁和寺「金堂」の高精細3DCGを制作した。

今後、DNPは同コンテンツを文化財の保護と継承支援に加え、メタバースや教育、観光などの多様な分野で活用。また、文化財関連の高精細3DCGデータの提供を推進していく。

DNPのXRコミュニケーション事業
https://www.dnp.co.jp/biz/solution/products/media.html

BACKDROP LIBRARY(ソニーPCL)
https://www.sonypcl.jp/kiyosumi-shirakawa/backdrop-library.html

DNPの文化財デジタルアーカイブソリューション
https://www.dnp.co.jp/biz/theme/cultural_property/

 

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