【2016年12月7日】共同印刷はこのほど、電子書籍の高画質化に対応し、モアレを抑制したまんが電子書籍の画像が生成できる画像処理システム「eComicScreen(イーコミック スクリーン)」を開発した。
「eComicScreen」では、印刷用の高解像度データを電子書籍に適した画像サイズに変換処理する際、画像を解析してスクリーントーン領域を抽出し、対象部分にのみモアレ軽減処理を施す。
これにより、文字や画線はシャープなまま、スクリーントーンのモアレが抑制されたまんが電子書籍が作成できる。
モアレは、規則正しく分布した線や網点が重なり合ったときに生じる、縞やマダラの模様。スクリーントーンは規則正しく並んだ網点が使用されるため、画像のリサイズ処理やモニター表示を行う際に、モアレが生じるケースがある。
これまで、電子書籍化の対象となるまんが画像は天地サイズ1200ピクセル程度の小さなものが多く、印刷用のデータをデジタル用に縮小する際にスクリーントーンの網点がつぶれてモアレが軽減されていた。
しかし、デジタルデバイスの高画質化により、電子書籍が高画質化し、天地1600ピクセル以上になるケースが増えている。このため、従来の画像処理ではスクリーントーンの網点が残り、モアレが目立つようになっていた。
システムはこれを解決するもの。
共同印刷は、従来の画像処理ではモアレ軽減が難しい高解像度の画像データ処理に効果的な「eComicScreen」を、出版社などに向けて提案し3年後の2019年度に売上10億円を目指す。
問い合わせは共同印刷出版情報事業部 営業企画部(☎03-3817-2173)まで。
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