【2024年3月19日】日本印刷産業連合会はこのほど、「第63回2024年ジャパンパッケージングコンペティション(JPC2024)」の入賞者を発表した。
JPCは実際に商品化され販売されたパッケージの優秀性を競うもので、今回、63回目と長い歴史を誇る。
近年、パッケージデザインには、使いやすさなど従来の機能に加え、安心・安全、環境への配慮など多様な要求があり、社会的責任も増大。パッケージデザインはこうした状況を乗り越え、人々の豊かな暮らしを実現する新しい開発・提案が求められている。
今回は、116点の応募があり、このうち「経済産業大臣賞」に「Dashi‐Cha」(味の素)と「ザ・プレミアム・モルツ、ザ・プレミアム・モルツ<香る>エール CO2削減缶」(サントリー)の2点が選出された。
味の素の「Dashi‐Cha」は、味の素初のD2C専用の新商品。日本人の「だし」文化を再解釈したもので、個箱として投函できる省包材化の観点構造が評価された。
サントリーの「ザ・プレミアム・モルツ、ザ・プレミアム・モルツ<香る>エール CO2削減缶」は、世界初のリサイクルアルミ材を100%使用した缶を採用。通常のアルミ缶と比べCO2排出量を約60%削減した。消費者のリサイクル意識の高さとアルミのリサイクル技術が相まった表れがこの商品となっている。
審査会では経済産業大臣賞両作品以下、「経済産業省製造産業局長賞」「同商務情報政策局長賞」、各後援団体賞、主催者賞、部門賞の計34作品の入賞を決定した。
Dashi‐Cha
<講評>
味の素初のD2C専用の新商品。日本人の心に深く結びつく「だし」文化を再解釈し、ドリップ抽出して楽しむ新しい体験を、こだわりを持つ生活者に届ける。ビジュアルはそのコンセプトを伴いながら隅から隅まで精緻に練られ、ユーザーの手元に届いた瞬間、感動をもたらすだろう。個箱として投函できる構造は省包材化の観点で秀逸だ。こうした日本の品格はさらに世界に羽ばたいていくのではないか。
ザ・プレミアム・モルツ、ザ・プレミアム・モルツ<香る>エール CO2削減缶
<講評>
世界初のリサイクルアルミ材を100%使用した缶を採用した。通常のアルミ缶と比べCO2排出量を約60%削減できるという。樹木と鳥、ブランドロゴを絡めたデザインはこうした取り組みで実現したい世界観を象徴している。市販までには大変な困難があったろう。消費者のリサイクル意識の高さとアルミのリサイクル技術が相まった表れがこの商品だ。日本全体の環境意識を発信する力が非常に高い。
第63回2024年ジャパンパッケージングコンペティション
https://www.kimurakikaku.jp/
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