【2022年9月15日】日本プロモーショナル・マーケティング協会はこのほど、「第20回JPM プランニング・ソリューション・アワード2022」の入賞作品を決定した。
同賞は「生活者を購買行動に向けて実際に動かした優れたプロモーション」を表彰するコンペティション。
全部門最上位の「ベスト3賞」のほか、部門ごとの金賞・銀賞が授与される。
今回の対象期間は、コロナ禍が続く2021年1月~12月という期間だったにも関わらず、69作品の応募があった。
「ベスト3賞」は、グランプリにあたる「プロモーショナル・マーケティング大賞」、準グランプリで仕組み設計やその独自性等のプログラム観点で高く評価された「ベスト・プロモーショナル・プログラム賞」、同じく準グランプリで表現力やその着目点など、特にクリエイティブの観点で高く評価された「ベスト・プロモーショナル・クリエイティブ賞」の3つ。
今年の「プロモーショナル・マーケティング大賞」は、「みらいのカタチ 顧客接点改革プロジェクト(商談動画化による営業DX推進)」(日本生命保険)だった。
プロモーショナル・マーケティング大賞
みらいのカタチ 顧客接点改革プロジェクト(商談動画化による営業DX推進)
広告主:日本生命保険
出品会社:博報堂
昨今、企業の営業職のマーケティング志向の進化が進む中、営業職の方が実際に活用できる仕組みの創出であり、まさに営業DXの実現化を成し遂げたと言える作品。
プロモーション全体は、モチーフになるクリエイティブを構成し、優秀な営業マンのノウハウを映像化した28種のコンテンツを作成し、その組み合わせ活用により、営業マン全体のセールスの平準化を図った。また、営業マンのタブレット活用率を引き上げ、一過性でない、恒久性のある仕組みの実現を成し遂げたことが高く評価された。
ベスト・プロモーショナル・プログラム賞
BURGER KING 「BK TOWN ROOM」
広告主: ビーケージャパンホールディングス
出品会社: 大広WEDO 共同出品会社: 大広 / DE Inc
「バーガーキングのお店が近くにない」というファン層からの多くの声に応えるために考えたプロモーション施策。
企業側としては、出店までのプロセスは容易なものではく、ファンからの出店要望の声に中々応えられないのが現実であった。そこで、まさに逆転の発想で、現在の出店舗の近くに引っ越してきて欲しい、とファンに提案した。そのために、出店舗の近くの不動産物件を紹介するサイトの開発を実際に行った。この意外すぎる逆転の発想にファンやメディアは驚嘆。SNSを起点にマスメディアでも話題になり、実際に引っ越しをした方が328件もいた。
日本中のファストフードユーザーに知らしめ、ブランドプレゼンス向上に繋げたことが高く評価された。
ベスト・プロモーショナル・クリエイティブ賞
コロナ禍の逆境を追い風に変えて売上増:マウントレーニア『深い癒やし』パーパス+ソーシャルグッド型年間キャンペーン
広告主:森永乳業
出品会社: 博報堂
共同出品会社: 博報堂プロダクツ
いわゆる広告ビジュアルに子供や動物を使うと失敗が少ないという広告業界のテッパン手法があるが、このコロナ禍だからこそ敢えて「動物の赤ちゃん」をキービジュアルとして広告やパッケージに活用し、コロナ禍のストレスを癒すソーシャルグッドな拡散も設計に取り入れ、マウントレーニアの売上回復に寄与したプロモーションといえる。
評価ポイントとしては、コロナ禍のストレスを本気で癒す究極的なプロモーションとして、動物の赤ちゃんをモチーフにあらゆるメディアを活用した仕組み設計を行い、コロナ禍で困っている16の動物園とコラボし支援するというソーシャルグッドな点も評価され、最終的にはマウントレーニアのブランディングに大きく寄与した。
2021年は、前年からの新型コロナウイルスの感染拡大が収まらず、これから先どうなるのかわからない不安定な環境下が続いた。そのようなコロナ禍生活の中で、プロモーションそのものにも大きな変化が顕われてきた時期でもあった。今回の応募対象期間が、そうしたコロナ禍中の2021年1月~12月であったにも関わらず、69作品もの応募を頂くことができた。
コロナ禍で生活様式が変容してきている環境下において、クライアントからは、ものやブランドを売るための新しいカタチでの「体験」「経験」などをモチーフとした、これまでの販売促進とは違う新しい仕組みが求められた。
今回はプロモーションの着眼点に時代性や仕組みの独自性をいち早く取り込み、着実に成果を挙げた数多くの作品が審査員の高評価を獲得した。
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