【2015年10月28日】フランスの文芸批評家、哲学者のロジェ・カイヨワは、遊びには4つの要素があるといった。それは「アゴン(競争)」「アレア(運)「ミミクリ(模擬)」「イリンクス(めまい、クルクル回る)」の4つ。
今回記者が体験する「QLQLcafe(クルクルカフェ)」は、このうち「クルクル回る」を体験でき、自分の外周360度を撮影できるカフェ。遊び大好きの記者はさっそく行ってみた。
QLQLcafeは今年8月、秋葉原にオープンした。
にぎやかな中央通りからは少し入ったところにあり、外観は一見普通のおしゃれなカフェ。秋葉原にはオシャレすぎるといってもいいぐらい素敵な雰囲気で、内装も壁や床が打ちっぱなしのコンクリートでますますオシャレを感じる。
他のカフェと違うのは、撮影スタジオがあること。
それも普通の写真ではなく、自分の外周360度をクルクルっと撮影し、立体写真を見ることができるのだ。
百聞は一見に如かず、公開されている写真を見てほしい。
http://www.qlqlcafe.com/detail/D8PJ-HYKG
どうです?クルクルと回ってるでしょう!
こういった写真を撮るには何台もカメラを使い、特別仕様のスタジオが必要なイメージがあったが、ここではカメラ1台で実現している。
撮影する人をターンテーブルに載せて回し、これに連動したカメラが、テーブルが10度回転するごとに1回シャッターを切る。つまり、クルクル写真は36枚の写真をつなぎ合わせてこのクルクルが作られているのだ。
物撮りもできるので、イチオシメニューの「キーマカレー」もクルクル回る。
http://www.qlqlcafe.com/detail/8HM9-MR73
もちろんクルクル写真、ただ撮るだけでなく公開も可能。
撮影後にQRコードがプリントされたレシートをもらえるので、このQRコードをスマホなどで読み取ることで、撮影と当時にサーバに記録された写真データにアクセスできる。FacebookやLINEなどとも連動しており、撮った画像の共有も簡単だ。
もともと、このQLQLのシステムは3Dプリンタで立体物を作成するために作られたもの。カメラを何台も縦に並べて、立体の凹凸をデータ化するといった使われ方をしていた。
運営する寺川真嗣さんは「立体物を作るサービスも可能だが、撮影してから3週間待つような使い方ではなく、その場で見て楽しんでほしかった」と開発までの経緯を話してくれた。
開発後はアニメ系などのコスプレイベントや商業施設でのイベントに引っ張りだことなり、毎回、ひっきりなしに撮影する人気コンテンツとなった。撮影したのは約3万人というから、小さな市の人口くらいは立体写真になっている計算だ。
カフェのオープン目的を寺川さんは「立体写真の面白さを分かりやすく伝えたかった。BtoBではなく、一般の方に楽しんでもらうことで、広めていきたい。カフェはこのシステムで使える遊び場」とのことで、どんどんみなさんにも遊んでもらいたい。
やはり場所柄、コスプレをする人が多いというが、普通のカフェ利用やパーティーなどで使用することも可能だ。貸し切りなどは応相談なので、お店に連絡してほしい。
この日も小さなお子さんを連れたお母さんたちが5、6組訪れて、撮影を楽しんでおり、ふらっと入って撮影もOKだ。
撮影料金はドリンクオーダーで年末まで無料。ハロウィンやクリスマスなどイベントが多いこの機会に訪ねてみてはいかが。
◆「QLQLcafe(クルクルカフェ)」(http://www.qlqlcafe.com/)
住所:東京都千代田区外神田3-7-2
電話:03-5244-4082
JR秋葉原駅から徒歩7分
メトロ銀座線末広町駅から徒歩3分
・ギャラリーとなっているクルクルエキスポ:http://qlqlexpo.com/
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