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【コラム】コロナショック!「drupa2020」はどうなる⁉ 主催者・出展者に聞いてみた

【2020年3月3日】昨日3月2日、ドイツの展示会「ProWein (プロワイン)2020」(メッセデュッセルドルフ、3月15日~17日予定)の開催延期が決まった。コロナウイルス感染拡大によるもので、いよいよ欧州でもコロナショックの影響が出始めている。

そこで心配になってくるのが同じ主催者で同一の展示会場で開催される「drupa(ドルッパ)2020」(6月16日~26日予定)の開催についてだ。

私自身も調整に苦慮している。航空券は取ったのだが、安くあげようと予約した民泊がいろいろ言われて断られてしまった。ジタバタしている中で、「drupaはちゃんと開催するのかな?」という根本的な疑問が浮かんできた。
そこでメッセデュッセルドルフの事務局にこの疑問をぶつけてみた。

結果的に言うと「今のところ粛々と会期に向けて準備は進んでいます(欧州の3月2日現在)」と事務局の担当者からの返答があり、開催の方針に変わりはないようだ。
「ProWein 2020」の延期について聞いてみると「日本の政府のイベント中止要請と同じで、政府と話し合いながら延期を決めました」と事情を説明してくれた。プレスリリースにも「ドイツ政府の危機管理チームの勧告に従った」とある通りで、苦渋の決断をした形だ。

ただ、「drupa」に関しては「開催へ向けた動きはあくまで3月2日現在の状況。情勢により開催状況の変化があればすぐ皆様にお知らせします」と担当者。

「drupa2020」の直前には、包装に関する世界最大級の展示会「interpack(インターパック) 2020」(5月7日~13日予定)もあり、おそらく両展示会はセットで開催の可否を検討されるだろう。2つとも延期や中止になれば、業界への影響は計り知れない。

 

出展者は?

主催者は中止などは考えていないということなので、日本からの出展者数社に現在の状況を聞いてみた。

「今のところ出展に向けて準備を進めている」
「出展中止はまったく検討していない」
「主催者が中止しない限り出展する」
といずれも出展中止などの判断は下していない。

今後の感染拡大があった場合について尋ねると
「政府が指定する渡航禁止地域への出展はない」
「もちろん状況次第で、方針は変わると思う」
「状況を注視しており、可能性でいえば当然出ないということもある」
という話もあった。

ある会社では、社員同士の情報交換で「もしかすると?…」という話も出ているそうで、情報収集しつつ、出展と中止の両にらみというのは間違いないようだ。

推測ばかりになって恐縮だが、欧州ではここ数日でイタリアでの感染者1000人超えから、フランスでの感染発生。そしてドイツでも10州以上で感染者が出ており、ニュースも昨日あたりから「コロナ一色」になっているのが怖い。
日本からのツアーや個人視察も多く企画されているので、中止などがないように祈りたいが、それとともに今後の状況を注視しながらリスク管理を徹底したい。

drupa2020
https://www.drupa.com/

 

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