【2017年10月25日】スマート印刷ファクトリーに関するセミナーイベント「Connect Japan 2017」が10月24日、東京都千代田区のTKPガーデンシティ竹橋で開催。約100人が参加し、熱心に聴講した。
主催はPODiとイー・エフ・アイ(EFI)。
「Connect Japan 2017」は、海外で導入が進む経営管理システムMISを中心としたスマート印刷ファクトリーに関して、最新の技術と実例を交えて紹介するセミナー。
今回のテーマは「近代的MISが拓く『スマート印刷ファクトリー』」で、PODiの亀井雅彦代表理事やEFIの アンディー・ヤロー氏(アジアパシフィック営業開発部長)をはじめとした講師陣が講演やパネルディスカッションを行った。
プリント&プロモーションでは各セッションをレポートする。
オープニング「エンドトゥエンドソリューション」
「スマート印刷ファクトリー」をテーマにするが、ここで言う「EndtoEnd」は、「印刷のシステムの入り口から出口まで」や「紙を入れて、最後は製品になるまで」ではなく、「納品して、クレーム処理まで」のこと。
メーカーの展示を見ると、印刷機から後加工機までをすべてインラインにし、やたらと長い機械をつくるがそれが本当の「EndtoEnd」とは思えない。
米国ではこのような導入事例もあるが、いずれもデジタル印刷機を使いながら大量に同じ印刷物を刷るケースでの活用で、日本ではこのような形では導入できないだろう。
「後加工までをどうしたらいいか」を教えてくれる地図を示しその上を動くのがJDFだが、さらにMISでは機械がつながった状態を空を見るように運転できる。
測定をセンサーに任せることで、人はもっと違う仕事ができるようになるだろう。
テーマ「エンドトゥエンドをカバーするEFIのエコシステム Connecting with Japan」
当社ではアメリカでも「Connecting」というタイトルのイベントを行っており、このセッションのテーマにもそれを盛り込んだ。
EFIは、シリコンバレーに本社を置いている唯一の印刷関連メーカーで、日本でも25年間にわたってビジネスをしている
当社の理念は「印刷できるものにはすべて印刷する」というもの。
drupa2016のブースでは、壁紙、テーブルトップ、サイネージなどすべて自社製品で印刷している。
現在、米国のカスタマイズ・ディスプレイ市場は680億ドル。このうちデジタル化されているのは120億ドルと全体の20%未満でしかない。これだけ伸びしろが期待できる市場だ。
当社のプリント機材は、ファストファッションのZARAの商品で活用されている。
ZARAは毎年約4万アイテムの新製品を発売するすごいスピード感のある会社。さらには、オンラインで服をカスタマイズし、自分の体形に合った服を作れるといったサービスも展開している。
「ソフトサイネージ」ではイタリアのテキスタイルプリンタメーカー「Reggiani (レッジアーニ) 」を買収し、高品質なプリントができる製品群を手に入れた。アップルストアの内照サインはこれらで作ったものだ。
従来のバックリットサインより軽く、扱いやすいのがソフトサイネージの特長で、活用が広がっている。
「サイン&ディスプレイ」では「VUTEK」が知られている。当社の売上の60%がサイン&ディスプレイで、最大の柱となっているのは間違いない。米国ではトップメーカーで、日本や欧州など他の地域の展開も力を入れている。
また「段ボール印刷」では日本の新幹線の名前からイメージした「Nozomi C18000」がある。
段ボールはネット通販などで大量に使われており、270兆円という巨大市場。特にアジア多く生産されていおり、アリババでは7億1000万個が1日で使用されている。
「Nozomi C18000」は、この段ボールをカラーやメッセージ付きにできる。
今は段ボールの80%が3色以下で印刷されており、この市場も伸びしろが大きい。
ここで「NOZOMI」のビデオを放映した
今日紹介する「EFIエコシステム」は、MISを見積もりソフトから、経営の管理に進化させたものだ。ぜひ活用していただきたい。
レポート2 セミナーイベント「Connect Japan 2017」 PODi&EFI主催 自動化に必要なMISとは?につづく
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