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【ちょいとコラム】テレビのヒマネタの秘密&なぜ同じ人ばかりが取材されるのか?


【2021年12月24日】年末になると起こることがあります。
それはネタ切れ。
年の終わりになると、どうしても企業活動は停滞しがちになり、それを伝える広報活動や記者発表、プレスリリースの数が少なくなります。
逆に年末年始ネタ(クリスマスや福袋、お年玉、宝くじ、ギャンブル系)は、多くなりますが、プリント&プロモーションにはあまり関係がありません。
なんでこんなことを書いているかと言うと、ネタ切れなのでコラムを書いたという言い訳を最初から皆さんと共有したかったからです。

つまりこれから書くのは、俗にいうヒマネタです。
ヒマネタだからといって侮るなかれ!けっこうヒマネタは大変なのです。
いかにヒマネタに見せないか、そのヒマネタに最後まで付き合ってもらえるかが重要なので、ひねった面白いことを言わなければなりません…(ハードルを上げてしまった)。

 

テレビのヒマネタ

テレビを見ていて「あ!これヒマネタだな」と思うものがけっこうな割合であります。
例えば
「回転寿司の〇〇〇、浅草に新型店舗オープン」
「観光地〇〇に新たな名物」
「冷凍食品に新発明の〇〇」といったネタ。
ニュースや情報番組を見ていると結構な確率でやりますよね。
たいてい、そんなに重要ではなく、こういったコーナーは大きなニュースがあると簡単に飛んでしまいます。
半面、取り上げてもらった施設や店舗、商品はその後の集客や売り上げ、株価が大きく上がったりします。

なぜあんな可も不可もない内容をニュースにするのかというと、それは取り上げやすいからです。ちょっと回りくどい言い方をしてしまいましたが、「取り上げやすい」の裏側には、広報やPR会社、広告代理店が絡んでいるケースが多いのです。
以前、プレスリリースの話を書きましたが、うまいプレスリリースを書く会社には、取材が行きます。

そうそう。
プレスリリースには大まかに分けて以下の種類があります。
①商品やサービスの発売、新規のオープン
②イベントやキャンペーンの告知
③記者発表や取材、内覧会、体験会への招待

①②はできればエンドユーザーに直接届けたいものを、プレスリリースにして、マスコミに書いてもらう、放映してもらうのが目的です。二次的には取材を受けて詳細を伝えますが、そのプレスリリースだけでも1本記事を書いてもらう、ニュースにしてもらうことが目的です。

③の場合は、少し毛色が違います。
「取材に参加してください、という内容で、そこで詳細は発表しますよ」という呼びかけです。
①②が「書いてください」に対して、③は「来てください」と言い換えてもいいです。
こういったもので、誘われて取材したのが「ヒマネタ」になる確率が高いのです。
この手のリリースは、広告代理店やPR会社なんかは非常に上手で、しっかりと仕切って現場でどの人にどのような質問をしたらいいか、カメラでどこを取ったらいいかまで教えてくれます。
もちろん、プレスリリースに魅力がなければ、取材には来てくれませんし、テレビや雑誌に出ることもないでしょう。

【ちょいとコラム】記者が記事にしたくなるプレスリリースの書き方について

 

対応の良しあし

ところで、良くテレビに出てくるお店というのがありますよね。
ワイドショーやニュースで言えば「スーパーアキダイ」。
野菜が高い、果物のおススメは、デフレ、コロナなど、なんでもアキダイの社長に聞きに行っています。
このほかにも、よく出てくる店や人はいます。
街歩き系の番組で「またここかよ」「また同じ人が出てる」ということはよくあるはず。

あの人たちはなぜ出てくるのか?
答えは「取材させてくれるから」です。

世の中にはマスコミに出たくないという方もいらっしゃって、そんな方たちは絶対に取材させてくれません。
理由はいろいろでしょう。
「出るのが恥かしい」「取材の内容について詳しくない、知らない」「忙しい」などがあるでしょうし、「そもそもマスコミが嫌いだ」という人もいます。
「マスゴミ」なんて言って、嫌う人も多い気持ちも分かります。
娘を亡くした母親に「今のお気持ちは?」なんて聞いてしまうような人種ですから、それは嫌われるでしょう。
なので、電話しても「取材はお断り」「ウチはそういうのやってません」なんて冷たくされるケースも多いのです。
そんな中で、電話すれば必ず出てくれるスーパーアキダイの社長みたいな方は、本当にありがたいのです。

我々のような比較的狭い業界を扱う報道でも、そういう方はいます。
「このテーマ、ちょっと難しいなあ」「誰かにこの問題について話が聞きたい」と思った時に、「〇〇さんなら絶対応えてくれる!」という人が。
そういう方はありがたいし、逆に何かあった時はこちらも力になります。

それとは逆に、大企業でも広報が全然ダメなところもあります。
もう10年以上前で時効になったものばかりですが、思い出すと…
①某テレビ番組に社長が出ていた居酒屋チェーン
「おたくの媒体が何部出しているか知りませんが、ウチはチェーンの広報冊子だけで20万部です。それにウチの社長は『〇〇〇の〇』に出てますから、あなたのところに出ても意味がありませんよ」

②某ゲーム大手
「まず言いますが、貴社の取材を受けて何のメリットがありますか?私には見出せません。その答えが出てから、もう一度電話をかけてください」

③某製薬大手
お願いの電話からメールをして、2週間以上連絡が来ないため電話をすると
「あ~!いつって期限も書いてなかったですし、ウチは常に忙しいので、期限のないものは後回しです。今から関係部署に投げてもいいですが、回答がいつになるか、回答をしないかはこちらにお任せください。しない場合は特に連絡もしません」

①はその後すぐに倒産、②は業績不振で他社に吸収合併(合併された後はすごく対応がよくなって、何度か取材させてもらいました)。
③は何も起きていないですが、そのうち…。

もちろん、こちらは取材をさせていただく立場で、お断りされるのも致し方ないとは思うのですが、あまりにも広報の対応が悪いところには、悪印象を持ちますし、何かあればそれなりの対応になるでしょう。
そして前述のように、広報が“アレ”な会社は、その後調子が悪くなるケースが多いと感じます。
なによりも、マスコミだって、出入りの業者だって、自社のお客様になる可能性があるのですから、世の中に邪見にしてよい人はいないと思うのですが、違うでしょうか。

 

じゃあどんな効果があるの?

ここまで言っても
「プレスリリースをがんばって、対応をよくしたからって、どんな効果があるの?」
という方、いらっしゃると思います。

効果はあります。
元号「令和」が決定したその日に、それをラベルにした「コカ・コーラ」が都内で配布されました。また、同じく元号をパッケージに表記した「ハイチュウ」も渋谷などで配られました。

いずれも、その日と翌日のニュースやワイドショーで取り上げられ、繰り返し配布の様子が映し出され、新聞や雑誌、ネットニュースでも掲載されたほか、SNSなどでも話題が拡散しました。
また、両商品ともメルカリやヤフオクで販売され、コカ・コーラには一時3万円の値段が付いたそうで、これも報道されていました。
その広告効果は「コカ・コーラ」が12億円以上、「ハイチュウ」も5億円以上だそうです。
ちなみに両方とも、記者は持っています。

当たり前ですよね。
最近はかなり安くなっているようですが、テレビCMや、新聞の全国紙の広告の料金を調べれば、それが無料で放映・掲載される効果というのは、ものすごいものがあります。

そう、こういった広告効果の第一歩がプレスリリースなのです。
プレスリリースがイマイチな企業は取り上げられませんし、テレビに出ることもありません。普段から対応が悪い広報がいるところのニュースは後回しにされて載ることがないかもしれません。

というわけで、ヒマネタで原稿用紙8、9枚くらい書いてしまいましたが、ヒマネタで取り上げられる効果は絶大なのです。
そして、その準備もできていない企業や、その気があるのかわからない企業が大半ということです。実際、年間3万通のプレスリリースが来ますが、7割以上がイマイチです。
これはチャンスといえませんか?ブルーオーシャンが広がった気がしませんか?
ちゃんとしたプレスリリースを書けば、グッと取り上げられる可能性は高まります。
なにしろ、せっかくいいモノを作っても、誰にも知らせなければ、売れもせず残って終わりでしょう。秘密兵器は秘密のままにして置いたら、誰も気づきません。
大いに世間に広めましょう。

「やっぱりヒマネタだったじゃねーか」という皆さま本当にすみません。

というわけで、プレスリリースの書き方はここを読んでくださいね。

【ちょいとコラム】記者が記事にしたくなるプレスリリースの書き方について

 


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