共同印刷　コロナやノロを99％撃退　インキなどにも混ぜ込める新素材を開発

【2023年5月29日】共同印刷はこのほど、接触により作用する新しいタイプの衛生材料を開発した。
新型コロナウイルス（SARS-CoV-2）やノロウイルスを1分で不活化し、単一素材で抗ウイルス・抗菌・防カビ性能を発揮することを初めて確認したとしている。

同材料は、安全性の高い無機物質（金属酸化物）であり、表面にカビ・菌・ウイルスが接触すると、これらを不活化する。
従来の薬剤のように、溶出による作用ではないため、意図しない範囲への作用を抑えることが可能。銀・銅・その他の有害物質を含まず、欧州化学品庁（ECHA）などの海外の殺生物性物質規制に対応可能な、人体にも環境にも優しい材料という。

新型コロナウイルスやノロウイルスの場合、接触後１分で99.99％不活化。高濃度であればカビ類に対しても不活化効果を発揮する。
また、水分が無い状態や暗闇でも接触により効果を発現し、銀・銅・その他の有害物質を含まず、海外の規制にも対応する。
各種インキや塗料に混ぜ込んでの使用も可能という。

用途は、包材はもちろん、建材や繊維、機械、医療、交通機関などを見込む。