【2025年11月11日】TOPPANは、紙の重量比率が50%以上となる環境配慮型の紙製ジャー容器「TOPPAN PAPER JAR」を開発した。

製品はプラスチック樹脂を骨格とし、紙とフィルムを貼り合わせたラベルを溶着して成形する構造で、一般的なプラスチック製ジャー容器に比べプラスチック使用量を約90%、重量を約80%削減できる。
さらにガラス製容器と比較すると、重量を95%以上軽減可能。11月から化粧品・トイレタリー業界向けにサンプル出荷を開始する。
環境意識の高まりを背景に、包装資材の軽量化や再資源化が進む中、従来はプラスチックやガラスが主流だったジャー容器の紙化は、強度や密封性の確保、製造工程の複雑さなどから難しいとされてきた。
TOPPANは精密な成形技術と複合容器加工技術を組み合わせることで、プラスチック使用を最小限に抑えながら必要な機能を維持する設計を実現した。

「TOPPAN PAPER JAR」は、強度保持に必要な樹脂骨格を最小化し、軽量化と環境配慮を両立している。紙リサイクルマークの表示が可能で、FSC認証紙の使用により森林保全にも寄与する。
また、紙ラベルのフィルムには同社独自の高バリア素材「GL BARRIER」を採用し、酸素や水蒸気の透過を抑えて品質保持を実現。さらに、既存の充填装置にも対応し、ホット充填にも使用できる。

デザイン面でも、紙ならではの箔押しやニス加工、ホログラム加工など多様な加飾が可能で、プラスチックやガラスにはない質感表現を実現する。
TOPPANは今後、化粧品・トイレタリー分野に加え食品業界にも展開し、関連受注を含め2027年度に10億円の売上を目指す。樹脂使用量の削減と品質保持を両立する新素材開発を進め、持続可能な社会の実現に貢献していくとしている。
なお同容器は11月12日(水)から14日(金)まで、幕張メッセで開催される「第5回サステナブルマテリアル展(SUSMA)」のTOPPANブースで展示される予定だ。
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