【2025年10月21日】ラベル循環協会(J-ECOL)は、シール・ラベル製品に使用されるラベル台紙(剥離紙)のリサイクル工程において、回収から資源化までの流れを情報化し、トレーサビリティを確保する実証実験を11月4日から12月26日まで実施する。
ラベル循環協会(J-ECOL)は、ラベル産業における資源循環の仕組みづくりを目的に2023年5月に設立。限られた資源の有効活用と環境負荷軽減を通じ、持続可能な社会の実現に向けて活動している。
今回の取り組みには、ラベル製造企業や使用企業、古紙問屋など複数の企業が参加し、信頼性と継続性の高い剥離紙リサイクルの仕組みづくりを目指す。
剥離紙はシール・ラベルの構成要素の約半分を占め、日本国内では年間約9万3000トンが流通している。従来はリサイクルが難しく、多くが焼却処分されてきたが、同協会はこれまで回収と資源化の推進に取り組んできた。今回の実証では、剥離紙の回収量や処理工程を可視化し、透明性のある再資源化プロセスの確立を目指す。
実証実験では、参加企業に設置するリサイクルBOXに個別IDを付与し、排出量や回収ルートをデータ管理する。また、トレース用ラベルには離解可能粘着紙を使用。古紙の離解処理時に粘着剤が水分散して非粘着化する素材を採用し、従来リサイクルを妨げていた粘着剤問題にも対応する。
参加企業はイワフチ、NBC、大阪シーリング印刷、KGホールディングス、寿精版印刷、サトー、ZACROS、セキスイハイム工業、坪野谷紙業、TOPPANインフォメディア、日誠産業、日本製紙グループ、丸信、萬誠社印刷、LIXILなど(五十音順)。
J-ECOLは今回の実証を踏まえ、2026年からの本格運用を視野に入れる。将来的には、ラベル業界全体のサプライチェーンに仕組みを定着させ、年間約9万3000トンの剥離紙を確実に再資源化することを目標としている。
ラベル循環協会(J-ECOL)
https://www.j-ecol.or.jp/
Copyright © 2025 プリント&プロモーション . ALL Rights Reserved.