【2015年10月25日】大日本印刷(DNP)はこのほど、フロントガラスへの映り込みを防止し、輝度を向上させた新型の車載ディスプレー用視野角制御フィルムを開発。10月にサンプルの出荷を開始する。
同製品はカーナビゲーションやスピードメーターなどの車載用液晶ディスプレーの視野角を制御するもので、ドライバーから見た輝度は上げつつ、フロントガラスへの映り込みを防止する。
従来の液晶ディスプレーは、夜間などフロントガラスに映り込み、前方の視界を妨げるケースがあった。対策としてディスプレー上部に遮光フードをつけることが一般的だが、デザイン上の制限となっていた。
高級車などでは、視野角を制御するフィルムをディスプレーのバックライトに内蔵させて映り込みを防ぐ方法も増えていたが、ディスプレーの高解像度化につれて強まるギラツキ(シンチレーション)が抑えきれず、輝度が低下してしまうなどの課題もあった。
新開発のフィルムは、これらの課題を解決するもので、フィルムの表面に微細なディンプル形状を付与し、ギラツキとコントラスト低下を防止。ドライバーの目の疲れを軽減する。また、厚さも従来の400μmから280μmまで薄くし、車載用液晶ディスプレーの薄型化を可能とした。
同社では、国内外の自動車メーカーや車載ディスプレーメーカーを中心にサンプルの出荷を開始し、既存製品と合わせて2018年度に30億円の売上を目指す。
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