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シニア女性が登場する広告ビジュアルは全体の5.3% 社会的存在感とは大きな差 ゲッティイメージズが分析

【2026年3月12日】ゲッティイメージズ ジャパンは、3月8日の国際女性デーに合わせ、シニア女性の広告ビジュアルに関する分析結果を公表した。日本のブランドや企業の広告表現において、60歳以上の女性が登場する割合は5.3%にとどまり、社会的存在感との間に大きなギャップがあることが明らかになった。

同社は、ビジュアルに関する消費者意識調査「VisualGPS」のデータをもとに分析した。日本では高齢化が進み、65歳以上の人口は3619万人、総人口に占める割合は29.4%となっている。中でも60歳以上の女性は就業率の上昇や消費意思決定において影響力を持つ存在とされるが、広告ビジュアルでは十分に表現されていない状況だという。

調査によると、60歳以上の女性が働く姿として描かれているケースは1.6%にとどまった。一方、シニア女性のビジュアル表現では「旅行や趣味、友人関係など人生を楽しんでいる姿」が日本では43%で最も多かった。続いて「しわや体型の変化など加齢の姿」が42%、「アンチエイジング」が40%、「更年期やホルモン変化」が35%となった。

これに対し、「恋愛する姿」は日本では2%と少なく、グローバル平均の14%を大きく下回った。また「リーダーシップを発揮する姿」は6%(グローバル17%)、「モダンでスタイリッシュな姿」は10%(同20%)で、日本では多様な表現が不足している傾向が見られた。

同社は2015年、2020年、2025年のビジュアル傾向も比較した。2015年頃はシニア女性が家族や介護者とともに「ケアされる存在」として描かれるケースが多かったが、近年は一人で充実した時間を過ごす姿や、娘と対等な関係で描かれるなど「主体的な個人」としての表現が増えているという。さらに、オフィスなどプロフェッショナルな環境で働く姿も見られるようになっている。

また、ビジュアルの雰囲気も変化しており、淡く控えめな色調中心だった従来の表現から、温かみのあるナチュラルトーンやファッショナブルなスタイリングなど、よりアクティブで現代的な表現へと広がっている。

同社は、ブランドがシニア女性を描く際には「ケアされる存在」という従来の枠組みを超え、社会や市場で意思決定を担う主体として表現することが重要だと指摘。健康、金融、旅行、学び、美容など幅広い分野の主要な購買層としてのリアリティを反映したビジュアル表現が、今後のブランドコミュニケーションにおいて共感と信頼を生む鍵になるとしている。

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