【2025年11月27日】武藤工業は11月26日と27日の2日間(午前10時~午後5時)、本社1階ホールでインクジェットプリンタや3Dプリンタ、設計・製図機器など自社製品を展示するイベント「MUTHO祭」を開催している。

同展では、新製品を含む各種武藤工業製品の展示に加え、協賛企業が出展し機器を披露している。また、外部講師による特別セミナーも実施しており、初日は立ち見が出るほどの盛況ぶりだった。
来場は事前予約制だが、同社では「当日の飛込み参加も歓迎」としている。
来場申し込みは以下から
https://mutoh-event202511.satori.site/entry01
目玉はロール&フラットベッドのインクジェットプリンタ(IJP)「VJ-1638UH MarkⅡ」で、従来のマシンの搬送機構を改良し印刷厚を3㎜拡大した。これにより「Re-board(リボード)」を搬送できるようになり、対応メディアが大幅に広がった。
同機はフラットベッド用のテーブルを外せば、ロールメディアの搬送も可能なハイブリッドマシン。海外製では多いが、日本企業では現在、武藤工業のみが製造・販売している。
担当者は「加害では需要の多いハイブリッドマシンだが、日本では設置スペースの関係からか販売している会社がない。展示製品はテーブルを折りたたむことができ、普段は場所を取らない。また、海外製品は数千万円という高額のものが多いが、当社製品はニス引きもできて500万円を切る」と製品のサイズや価格、性能に自信を見せる。
もう一つの目玉はUV硬化型フラットベッドIJP「XpertJet 1462UF」で、同社とイメージ・マジックが協働開発した。プリンタにAIカメラを搭載して、出力物の形状を読み取ることで、治具などを使わずテーブルの上においただけでプリントできるというもの。
これまでも「オーダーグッズビジネスショー」などで展示されていたが、今回は改良が進み画質などより洗練された形での展示となった。
中国ではカメラ付きのプリンタが展示会などで数多く出品されており、現場での導入も進んでいる。
同社とイメージ・マジックでは、このシステムの改良をさらに進めながら拡販を進める構えだ。
MPインク(マルチパーパスインク)を搭載した「ValueJet VJ-628MP」は3台を同時デモンストレーションしている。
MPインクは、比較的メディアを選ばずに出力でき、柔軟性が高いため、曲げや伸び縮みのある素材でもプリントが可能だ。
今回の展示では、1台はホログラム風のメディアに、キャラクターシールのようなデザインを出力。2台目はシュリンクフィルムへ出力し、PETボトルのサンプルも展示した。また3台目は樹脂の立体成形品へのプリントを行い、インク割れなどの不具合がないことを説明している。
「MPインクは当社にしかないもので、紙はもちろん、皮革やPET素材などへの出力が可能。この特性を生かした幅広い展開が始まっている」と担当者。
協賛企業の独自出展もあり、イメージ・マジックはSTS製の「XPD – 924D」プリンタを使ったDTFシステムと、NOCAi(ノーカイ)のUV-DTFロータリープリンタを展示。DTFは「Direct to Print」の略で、フィルムにインクジェットプリントし、パウダー状の接着剤を熱で固着した後、布や皮革、金属などに転写することでプリントできる方式だ。昇華転写方式と異なり、デザイン部分以外を切り取らなくても、糊残りがないため、世界各国で採用が進んでいる。
グラボテックはレーザー加工機「LS100」を展示し、厚さ5mmまでのアクリルをカットできることを紹介している。価格は約300万円。

このほか、ラミーコーポレーションやグローバルスキャニング、東レ、ACSなどが出展している。
本日のセミナーは以下の通り。
【11月27日(木)】
・午前10時30分 MUTOHの3Dプリンタ紹介(武藤工業)
・午後1時30分 色管理環境の構築(CGS Japan)
・午後2時30分 UV DTFの活用と最新トレンド(イメージ・マジック)
・午後3時30分 補助金活用解説(東京経営サポーター)
来場申し込みは以下から
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