【2022年11月22日】「ジャパン・インクジェット・テクノロジーフェア 2022(JITF2022)」が11月 21日、東京都新宿区のTKP市ヶ谷カンファレンスセンターで開幕した。開催は今日22日まで。
主催は大野インクジェットコンサルティング。
同フェアは産業用インクジェットに関する、製品や技術、サービスなどに関するイベント。「テーブルトップショー」と「プレゼンテーションセミナー」などが行われている。
今回は45出展している展示会「テーブルトップショー」を速報レポートする。
産業用インクジェットヘッドは、リコーやエプソン、コニカミノルタ、富士フイルム、東芝などが展示している。
リコーは、同社のヘッドとインクジェット関連事業を紹介。
「GEL ART JET(ジェルアートジェット)」は、より高粘度のインクを吐出できる新機構。50mm離れて側面からの出力が可能で、従来は不可能だった凹凸や曲面のある素材へのプリントに対応する。
同社では、自動車などへのダイレクトペインティング事業なども映像で紹介している。
エプソン販売は、自社ヘッドと「R&D用インクジェット装置」などを提案。
同社は産業領域へのヘッド供給が多くなっていることから、ヘッドのテストを行う「R&D用インクジェット装置」の提供も行っている。
担当者は「プリンタメーカーやインクメーカーなどのパートナーと協業でヘッドのテストや検討するためにはR&D用のソリューションの提供も必要」と話す。
コニカミノルタは、ヘッドと水系インクジェットソリューションなどをイメージ展示している。
同社のヘッドは、吐出力が強いことから、ハイギャップ(段差)のプリントを得意としている。液滴を大きくすることでこれを実現しており、水系でもハイギャッププリントに対応する。
富士フイルムは、自社ヘッドの「SAMBA」を提案。
同社の担当者も「ヘッドだけでなく、システムやソリューションを使えるかたちで提供したい。インクは他社製品を使用していただくケースも多いので、さまざまな形で対応したい」と話す。
東芝のヘッドは、紙のほか建築材などでも採用があり「多くの色数が必要な場合に活用されている」と担当者。
ユニオンケミカーの可食インクは天然素材を使用したものでありながら従来より発色よくプリントできる。玉子焼きにプリントできる可食インクなどで、焼き印などのアナログプリントからの転換を促す。
また同社のマーキング用プリントシステム「WOCCS(ウォックス)」は、カートリッジの交換が勘弁であることから、食品パッケージなどで活用されている。
テクノプロモーションは転写素材や転写後のTシャツのサンプルなどを展示している。「ノンコート昇華転写」は、コート剤を使わず環境にやさしい製品で、欧州ではSDGsにかなうものとして活用が広がっている。使用にはテンションコントロール可能なプリンタが必要となる。同社の川井浩社長は「これまで海外で行っていたテキスタイルプリントの国内生産が可能になる」と話す。
このほか、トナー転写にもかかわらず、ソフトで伸縮性がある転写用紙なども紹介している。
ミヤコシの「MPJ30AXF」は軟包装対応、また「MJP20EXG」は、帳票印刷など可変プリントを得意としている。
「MJP20EXG」は、加工機を連結し、IGASに出展予定。
東伸工業のスパイラル式インクジェットプリンタ「GINGA」は、靴下を縫製した状態でプリント可能。1枚からオリジナルデザインの靴下を作成でき、テキスタイル関係者はもちろん、オリジナルグッズ作成分野の企業からも注目を集めている。
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