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【速報レポート】「page2025」 デジタルプリンティング&加工機多数 自動化の提案も

【2025年2月20日】日本印刷技術協会(JAGAT)主催の総合イベント「page2025」が19日、東京・豊島区の池袋サンシャインシティーで開幕した。

今年の同イベントは、印刷・メディアビジネスの最新技術とサービスが一堂に会する場として、144社が出展し、480小間の展示規模となった。
「page2025」は、デジタル化と自動化が進む印刷業界の最先端を体感できる場として、来場者に多様な視点を提供。会場では、印刷機や後加工機、システムなど、業界のトレンドを反映した製品が多数紹介されている。
特筆すべきは、今回から「JANPS(新聞製作技術展)」と共同開催され、「JANPS in page2025」として新たな展開を見せている点だ。
入場は無料だが事前登録が必要。

プリント&プロモーションではデジタル印刷機を中心に周辺機器、サービスなどをレポートする。

 

デジタル印刷機

富士フイルムグラフィックソリューションズは、フラグシップモデル「RevoriaPress EC1120」を展示。オフセット印刷の代替機としての性能をアピールし、薄紙印刷も可能。「RevoriaPress EC2100」は、厚めの素材もプリントできることから、封筒などの出力サンプルも披露した。

キャノンマーケティングは、「imagePRESS V1000」を展示し、除電から検査まで自動化されたワークフローを提案。ラベル印刷機「LabelStream LS2000」のサンプル展示も行われた。

さらに、大判プリンター「Image PROGRAF PRO-2600」や「同 PRO-4600S」ではフォト光沢紙への高品質プリントを紹介した。

コニカミノルタは、今月発売し国内初公開となる「AccurioPress C14010S」をデモンストレーション。製品紹介のミニセミナーには多くの来場者が集まり、注目度の高さを示した。
同機はハイボリューム領域向けのデジタルカラー印刷システムの最上位機種にあたる。
「インテリジェントクオリティーオプティマイザー(IQ-601)」と「紙面検査ユニット(AI-101)」、インテリジェントメディアセンサー「IM-104」により、自動化・省力化を実現する。

日本HPは、森永製菓の「おかしプリント」で自社のデジタル印刷機「indigo」が採用されていることをアピール。このサービスは「ハイチュウ」にオリジナルデザインをプリントできるもので、遊び心あるアプローチで来場者の関心を引いた

SCREEN GP ジャパンはトナーラベル印刷機「BIZPRESS」を展示。幅320mmで1900万円のエントリーモデルで、同社の上位機種「Truepress LABEL 350UV SAI」のラインアップ保管をアピールし、多様なニーズに応える姿勢を見せた。

京セラドキュメントソリューションズは、デジタル印刷機「TASKalfa」を用いたイメージ展示を行った。同シリーズは、複合機から産業用デジタル印刷までをカバーする同社の製品群で、最上位機種の「TASKalfa 8353ci」は、A3サイズで毎分約80枚のプリントが可能。

リコージャパンは「Pro C7500」を展示し、シンプルながらも実力を強調。

コダックは「プロスパー」シリーズのインクジェット技術をサンプル展示し、高品質な仕上がりを来場者に印象付けた。

 

大判IJP&グッズプリンタ

ミマキエンジニアリングは、ボードへのプリントが可能な「JFX200-1213」を実演。また、透明基材に対応する「UCJV330-160」では印刷プルーフを出力するデモンストレーションを行った。グッズプリント分野が好調なことから、アクリル素材への印刷が可能な「UJF-6042MkⅡe」も注目を集めている。

イメージ・マジックは、武藤工業の「XpertJet1462UF」とDTE技術を組み合わせた革新的なプリントシステムを展示し、注目を集めた。
DTEは、プリンタにカメラを連動させ、素材の形を読み取ることで、テーブル上に素材を適当に並べるだけでプリントできる。煩雑な準備や配置の手間を省き、治具も不要という対応する実用性をアピールした。

また、今月から取り扱いを開始したNocai社製のUV-DTFも展示。同機は600mm幅で、簡便にデカールシールの作成ができる。
担当者は「UV-DTFはどの展示会でも引き合いが多い」と話す。

グレイスは中国企業Guangzhou Ao Cai (Print) Machineryの小型UVプリンタ「潤彩AC-color」を展示。同機はボトルなどの側面にプリントができるもので、すでに東京と仙台の企業が導入しているという。

エプソン販売は、水性インクジェットプリンタ「SC-P20550L」でポスター出力を実演。UVプリンタ「SC-V1050」ではアクリルプリントを紹介している。また、「SC-F1050」ではTシャツへのDirect出力に加え、DTF(ダイレクト・トゥ・フィルム)プリントができることもアピールしている。

CGSは、ローランドDGの大判UVプリンタ「TrueVIS LG-300」で、透明基材へのプリントを行い軟包装用プルーファーとしての使用方法を紹介した。

一方、ECO3ジャパンは「JETI CONDOR RTR5200」など、プリンター導入企業のサンプルを展示し、実用性をアピールした。中には2.5Dともいえる盛り上げプリンティングを施したものもあり、来場者の目を引いた。

 

後加工機&プリンティング

後加工分野では、トーヨーテックの自動筋押し無線綴じ機「SEB-400pur」や、日本製図器工業の搬送付きカッティングプロッタ「NS-X autoMATION」が注目された。後者はカメラで用紙を読み取り、自動で筋押しやカットを行う機能を備える。

ビーエヌテクノロジーは、富士フイルムイメージングシステムズの「RevoriaPress PC1120」にインラインでの三方断裁が可能な冊子製作システムを接続しデモを行っている。また、手頃な価格でブックブロックを提供できる「BOURG Perfect STACK-BPS」を紹介している。

後加工では、ホリゾンがロボットアームを活用した無線綴じシステムを披露。自動化の利点を訴求。来場者にはこのシステムで作成したノートを配布するなど積極的なPRを行った。

光文堂は「KBD AUTO CTM」を展示。搬送付きカッティングプロッタで、後工程の効率化を提供する。

プリンティング企業では、重光商事が昇華転写技術を用いたスポーツタオルやアニメグッズを提案し、業務用需要に応える姿勢を見せた。

「page2025」は明日21日(金)の最終日まで、各社の製品展示やサービスの紹介が繰り広げられる。

page2025
https://page.jagat.or.jp/

 

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