【2025年7月12日】エコスリー(ECO3)は、ドイツ・ウィズバーデンのオフセットプレート工場で、排気ガス浄化を目的とした新たなクリーンエア技術「蓄熱式ガス処理装置(RTO)」の導入に着手した。
また、これを記念したセレモニーを7月1日(火)に開催し、ECO3の従業員や関係企業、運営・建設に携わったパートナーが出席した。
ECO3(ベルギー・モーツェル)は、プリプレス用刷版、ケミカル、自動現像機などの製造を中心とするイメージング機器メーカー。100か国以上で事業を展開しており、現像レスプレート「アズーラ」やクラウドワークフロー「Apogee Cloud」など、環境配慮型かつ革新的なソリューションを提供している。
今回導入されるRTO設備は、老朽化した装置の代替で、工場全体のサステナビリティー強化と効率向上を図った。工場運営を担うInfraServ Wiesbaden(ISW)およびその子会社ISW Technikが建設を担当し、2025年末の試運転開始を予定している。施設には高さ26メートルの排気塔が備えられ、印刷業界における環境負荷低減に寄与する。
ECO3のCEOであるクリスチャン・テブローク氏は「約300万ユーロを投資するこの設備は、ウィズバーデン工場の生産体制強化だけでなく、グローバル戦略の要でもある」と述べた。また同工場のマネージングディレクターであるマーカス・クラウス博士は「最先端のRTO設備によって、ECO3のサステナビリティ推進に大きく貢献する」とコメントした。
RTO(再生式熱酸化)は、印刷プレートの製造工程で発生する揮発性有機化合物(VOC)を高温で分解し、熱を再利用することで高いエネルギー効率と大気浄化を同時に実現する技術。ECO3では、この新設備によりCO₂排出量を従来比で約25%削減できる見込み。
今回の取り組みは、同社が掲げる気候変動対策目標における大きな一歩であり、印刷業界における持続可能な生産体制への転換を加速させるものとなる。
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