【2022年12月9日】「PRアワードグランプリ2022」はこのほど、今年度の「グランプリ」に「共助×共創による、これからの公共サービスの実現~マイカー乗り合い交通「ノッカル」挑戦の3年~」(エントリー会社:富山県朝日町/(株)博報堂、事業主体:富山県朝日町/(株)博報堂)を選出した。
主催は日本パブリックリレーションズ協会。
「PRアワードグランプリ」事業は、優れたPR事例を選考・顕彰することで、PRの普及と発展に寄与することを目的に毎年実施している。
今年度は過去最多タイの全107エントリーの応募があった。
グランプリに選ばれた事業「ノッカル」は、地元のマイカーをデジタルでつなぎ、コストを減らし、安全な公共交通として活用する仕組み。
ドライバーは自分の予定をスマホアプリで登録し、利用者は登録情報を見て、電話またはインターネットで予約できる。
運行主体が自治体でありながら、運行管理を地元交通事業者、ドライバーを地域住民が務める想定で、車両も専用車両でなく住民のマイカーを利用し、コミュニティバスやデマンドバスよりも少ないコストで運行可能。
ノッカル専用のドライバーアプリや、利用者予約LINEアプリを活用し、ドライバー・利用者ともに使いやすいという。
今回はこのPR活動が評価されての受賞となった。
なお、12月15日(木)12時半から時事通信ホールにて表彰式および受賞者によるプレゼンテーションを実施いたします。この模様はオンライン配信を行う予定です。
「PRアワードグランプリ2022」受賞エントリー(全15件)
◆グランプリ(1件)
「共助×共創による、これからの公共サービスの実現~マイカー乗り合い交通「ノッカル」挑戦の3年~」
エントリー会社:富山県朝日町/博報堂
事業主体:富山県朝日町/博報堂
◆ゴールド(3件)
「クックパッド ウクライナ人道支援『#powerofcooking 私たちは料理でつながろう』プロジェクト」
エントリー会社:クックパッド
事業主体:クックパッド
「あらゆる人の“したい暮らし”を実現する『FRIENDLY DOOR』プロジェクト」
エントリー会社:LIFULL
事業主体:LIFULL
「社長のおごり自販機 PR」
エントリー会社:サントリー食品インターナショナル
事業主体:サントリー食品インターナショナル
◆シルバー(3件)
「ブランドを社会発想で価値化し、仲間を巻き込むPRコンテンツに!『人にやさしくなるゲーム』」
エントリー会社:博報堂
事業主体:クラシエ薬品
「飲めない人・飲める人含めた飲みの多様性実現へ!飲めない人が主役のバー『SUMADORI-BAR-SHIBUYA』」
エントリー会社:電通
事業主体:アサヒビール/スマドリ
「~男性が当たり前に育休を取得できる世の中を目指して~積水ハウス 『男性育休プロジェクト』」
エントリー会社:電通PRコンサルティング
事業主体:積水ハウス
◆ブロンズ(8件)
「新型コロナウィルスで苦しむ近江牛生産者を救いたい。芸術的なギフトを開発!」
エントリー会社:面白法人カヤック
事業主体:ひょうたんや
「『#介護脱毛』概念創出・命名から現在まで6年の軌跡」
エントリー会社:医療脱毛専門院「リゼクリニック」 ※系列に「メンズリゼ」
事業主体:医療脱毛専門院「リゼクリニック」 ※系列に「メンズリゼ」
「蚊から未来のいのちを守る#GUARD OUR FUTUREプロジェクト~共創者を募るナラティブアプローチ」
エントリー会社:花王
事業主体:花王
「メルカリShops『3Dシャッター店舗 in 渋谷』」
エントリー会社:マテリアル
事業主体:ソウゾウ
「小難しい会社情報を柔らかくして、多くの人に興味を持ってもらいたい。『もしも、令和ギャルがカヤックの決算説明会資料をつくったら…』」
エントリー会社:面白法人カヤック
事業主体:面白法人カヤック
「ナプキンがトイレで受け取れる体験を当たり前にしていく共創実験『トレルナプロジェクト』」
エントリー会社:プラチナム/コネル
事業主体:ネクイノ
「空飛ぶクルマのスタートアップが、社会から期待される企業になるためのチャレンジ」
エントリー会社:SkyDrive
事業主体:SkyDrive
「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン『ストレス買取センター』~あなたのストレス買い取ります~」
エントリー会社:ユー・エス・ジェイ
事業主体:ユー・エス・ジェイ
審査委員長 本田 哲也氏
今年のPRアワードグランプリでまず喜ばしかったことは、過去最高タイとなる107件のエントリーをいただいたことです。これはひとえに、ここまで本アワードに関わってきた皆様のご尽力の賜物であるとともに、日本社会におけるパブリックリレーションズへの理解と関心が進み多様な取り組みが生まれていることの証でもあるでしょう。
審査員長として、今年は、(規定の審査クライテリアに加えて)以下の3つの視座を示させていただきました。
1、「パーパス(社会的存在意義)」はあるか?:社会に向き合った、社会的な意義のある活動になっているか。
2、「自分(たち)らしさ」が感じられるか?:当該企業/ブランドがその活動をするオーセンティシティ(正当性・真正性)があるか。
3、「巻き込む力」は発揮されたか?:多様なステークホルダーを巻き込み、共創が起こるような設計がなされ、活動の持続性につながっているか。
本年のエントリーのレベルは高く、とりわけ最終審査に進まれた7つのエントリーにおいては、そのほとんどがこれらの観点を十分に満たしていたと思います。中でも、グランプリに輝きました『共助×共創による、これからの公共サービスの実現~マイカー乗り合い交通「ノッカル」挑戦の3年~』では、富山県朝日町の現代日本を象徴する社会課題に対し、博報堂らしい「生活者発想」が発揮された事業開発であり、地域住民はもとより既存の交通事業者などマルチステークホルダーの巻き込みも成されていました。
パブリックリレーションズは実践的な活動であると同時に、ひとつの「発想法」だとも言えます。商品や事業をPRのノウハウで話題化させ成果を出すのも重要ながら、そもそもPR発想が“組み込まれた”事業開発や取り組みが、年々増えている印象です。それだけ審査の議論もより多角的に行う必要がありますが、何よりダイナミックな取り組みが生まれることは意義深く、嬉しいことです。あらためて受賞された企業・組織団体の皆様に敬意を表し、これからも日本のすべてのパブリックリレーションズの取り組みが素晴らしい成果を生むことを願っています。
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