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大日本印刷 廃車のリサイクルに貢献 ポリプロピレン基材の自動車用加飾フィルムを量産化

【2024年5月15日】大日本印刷(DNP)は、リサイクルに貢献するポリプロピレン(PP)をベースとした自動車用加飾フィルムの量産技術を確立した。
PPをベースとした自動車用加飾フィルムを提供することで、自動車のリサイクルに貢献する。

PPは、現在汎用的に使われているアクリロニトリル・ブタジエン・スチレン(ABS)よりも原料製造時のGHG排出量が少ないため、自動車部品全体でGHG排出量の削減につながることが期待できる。
今回、DNPのコンバーティング(材料加工)技術を応用・発展させることで、PPをベースとした自動車用加飾フィルムの優れた意匠性と物性・成形性の両立を実現し、量産技術を確立した。

背景には、国内で年間廃棄される約350万台の自動車がある。
2002年に自動車リサイクル法制定され、廃車の95%以上がリサイクルされるようになった中で、解体・破砕後に残るプラスチックくず等の、自動車シュレッダーダスト(ASR:Automobile Shredder Residue)は、サーマルリサイクル(焼却処理)されている。
一方、欧州では「自動車設計・廃車(End-of-Life Vehicles:ELV)管理における持続可能性要件に関する規則案」改定の検討が進み、近い将来、自動車への再生プラスチックの使用が義務化される見込み。
今回の開発はこれらの課題に対応したもの。

今後DNPは、リサイクルにも貢献する環境配慮型の自動車用加飾フィルムを国内外の自動車業界を中心に提供し、2030年度までに累計100億円の売上を目指す。また、環境配慮型の製品として、塗装工程を必要としない外装用フィルムも開発し、同様に展開していくとしている。

なおDNPは、5月15日(水)~6月5日(水)にSTAGE1が、7月10日(水)~7月31日(水)にSTAGE2が開催される「人とくるまのテクノロジー展2024 ONLINE」で同製品を紹介する。

 

「人とくるまのテクノロジー展2024 ONLINE」

会期
〔STAGE1〕 2024年5月15日(水)~6月5日(水)
〔STAGE2〕 2024年7月10日(水)~7月31日(水)

DNPの出展内容https://www.dnp.co.jp/biz/eventseminar/event/20173934_4966.html

 

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