【2023年11月29日】大日本印刷(DNP)は11月28日、映像制作会社などに向けて、地域の文化資源を活用したバーチャルプロダクション用の高精細3次元コンピューターグラフィックス(3DCG)データとして、新たに「銀座四丁目交差点(東京都)」をの提供を開始した。
バーチャルプロダクションは、スタジオの大型スクリーンなどに3DCGの仮想的な背景等を投影し、その前に人や物を配置することで、現実の世界で撮影したような映像をつくり出す手法。
今回の「銀座四丁目交差点」のデータは、ソニーピーシーエル(ソニーPCL)が運用する高品質デジタル背景アセットライブラリーサービス「BACKDROP LIBRARY」で公開、販売する。
近年、バーチャルプロダクションは、国内外で広がり、特に使用許諾に時間や手間を要する公共施設などの3DCGデータへのニーズが高まる中、これらのデータのバリエーションはまだ少ない状況にある。
また、都市を実際に撮影する場合は、交通・人流の規制管理や日照条件といったハードルがあった。
こうした課題に対してDNPは、高解像度な画像データに対する独自技術と3DCG制作の実績を活かし、再現が難しい文化財や都市部等の3DCGデータ制作を手がけてきた。
今年9月4日には、XR技術を活かした地域の活性化と文化財の活用に向けて、神田明神(東京都千代田区)のバーチャルプロダクション用3DCGデータの提供を開始した。
今回は、地域の魅力発信の一環として、都市部ならではの建物や景観を忠実に再現した「銀座四丁目交差点」を制作し、国内外での活用機会を創出するという。
都市部の3DCGデータでは、大きさや質感が異なる建物・道路・景観などが複雑に入り組んでおり、3DCGデータを制作する際に、高度な技術と知識が求められる。
「銀座四丁目交差点」では、3Dデータ上での凹凸や陰影の表現技術を活かし、細部まで忠実に再現した都市部の3DCGデータを開発しました。
また、現実空間を高い精度で再現、制作工程を最適化し、3DCGデータの供給ニーズに柔軟に対応。写真から制作の3DCGデータのような違和感がないデータを早期提供できる。
今後、DNPは、現実的には撮影が難しい文化財や都市部を対象とした高精細3DCGデータをバーチャルプロダクション用途に提供していくとともに、メタバースなどのXRコンテンツにもデータを利活用していくことで、文化資源や地域の魅力を拡張していく取組をしていくとしている。
ソニーPCL「BACKDROP LIBRARY」について
https://www.sonypcl.jp/kiyosumi-shirakawa/backdrop-library.html
DNPのXRコミュニケーション事業
https://www.dnp.co.jp/biz/solution/products/media.html
文化財のデジタルアーカイブソリューション
https://www.dnp.co.jp/biz/theme/cultural_property/
バーチャルプロダクション向け3DCGデータの提供を開始
https://www.dnp.co.jp/news/detail/20169713_1587.html
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