【2023年7月6日】エプソンは、自社のデジタル捺染機と再生不織布技術を使用し「YUIMA NAKAZATO」のクチュールコレクションの制作をサポートした。
デジタル捺染機「ML-13000」(プロトタイプ)は、顔料インキを搭載し前・後工程内蔵のプロトタイプ。染料に比べ水使用量を96%削減できる顔料インクプロセスに加え、前後処理も機器に内蔵したインラインソリューションで、従来の制作に比べ、今回の制作では生産効率を3倍に引き上げ、環境負荷低減も大きく進化させている。
また、インクだけでなく前後工程に使用可能な液体を3種、必要な分量のみ生地に吐出可能で、発色性や堅牢度、柔軟性を高める。これにより、インクと液体のバランスを最適化し、さまざまな生地へプリントを実現する。
写真は「ML-32000」(「ML-13000」はイメージなど未発表)
再生不織布技術は今年1月、同社が発表したもので、ドライファイバーテクノロジー(DFT)による生地生産プロセスを応用。これをベースに、使用済みの衣服などから不織布を生成する。
今回のコレクションに向け、エプソンは生地の品質を大幅に向上させ、より薄く、柔軟に、プリントに適した生地の生成を実現したという。
使用した生地は、薄型化を進めたことにより、その重量を従来の160g/㎡から100g/㎡へと37.5%の軽量化に成功している。
新作コレクションに使用された生地は、実際に中里唯馬氏がケニアを訪れ、「clothes mountains 服の山」にある廃棄された衣料品約150kgを購入し、これを150m以上の不織布として再生したもの。
なお、同コレクションは7月5日、パレ・ド・トーキョー(仏、パリ)内の「パリオートクチュールファッションウィーク2023-24年秋冬コレクション」で展示された。
セイコーエプソンP商業・産業事業部長の五十嵐人志氏
「エプソンは、DFTと顔料インクのデジタルプリントを組み合わせることで、デザイナーの創造性を自由に表現することを可能にし、同時に水の使用量を大幅に削減することで、ファッション業界により持続可能な未来を提供できると考えています。
YUIMA NAKAZATO との活動の詳細
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ドライファイバーテクノロジー
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