【2018年11月5日】凸版印刷はこのほど、最終印刷物の仕上がりの色調をディスプレイ上で確認することができる「カラーマネジメントクラウドサービス(CMSクラウド)」を開発。11月から運用を開始する。
「CMSクラウド」は、同社が培ったカラーマネジメント技術を活用し、印刷をする用紙の種類、印刷方式、インキの色を指定することで、ディスプレイ上でカラーマネジメントできるシステム。
カラーマネジメントは、ディスプレイやプリンタ、印刷物など異なるデバイス間で色の調整を行い、表示色の統一を図るための技術。基本的に印刷機やプリンタの種類や個体ごとに色差があり、それを処理するディスプレイも色の出方が異なるため、色調整は印刷会社とクライアントや印刷会社間で大きな課題となることが多い。
「CMSクラウド」は、プロセスカラーだけでなく、特色にも使用できる高精度なカラーマネジメントエンジンを、クラウドサービスとして提供するもの。
これまで生産現場で培ってきた技術やノウハウを活用し、オフセット印刷、グラビア印刷など幅広い印刷方式の色再現が可能。チラシ・カタログはもちろん、雑誌や書籍、包装材などの印刷に対応した。
さらにクラウドサービスとして、国内外の複数拠点で利用可能な色校正システムとしても運用できる。
具体的には、印刷方式や使用する用紙などの条件を入力することで、システム内部でカラーマネジメントエンジンがプロファイルを作成。レイアウト済の紙面PDFデータをアップロードすることで、ディスプレイ上で実際の最終印刷物と同じ色調が表現される。
今後、凸版印刷は、CMSクラウドサービスによるオンライン校正システムや、設計段階での色再現シミュレーター用途での展開をはかり、2020年に約70億円の受注を目指す。
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