【2026年8月27日】ロッテはミライロの開発協力を得て、視覚に頼らず触ることで商品情報へのアクセスを可能にするしくみ「ココヨム」を開発した。導入した商品を9月から発売する。日本初の取り組みという。

ココヨムは、パッケージの特定の箇所に四角い溝を設け、その同一面に商品名や賞味期限、アレルギー情報などを記載する仕組み。視覚障がい者が普段使用する音声読み上げアプリを起動し、スマートフォンのカメラを溝の付近にかざすだけで、知りたい商品情報にアクセスできる。
溝をパッケージに設けるための特別な技術や設備投資、包材の追加コストは不要で、様々な紙箱パッケージに実装できるという。
開発の背景には、音声読み上げアプリが視覚障がい者の間で広く普及する一方、パッケージのどこに知りたい情報が書かれているか分からず、カメラをかざす位置に迷うという課題があった。
開発を進める過程で、加齢により視力が落ちた人が拡大鏡や読み上げアプリを使う際の助けにもなるなど、より多くの人に役立つ仕組みであることが分かってきたという。
ロッテは自社商品への展開にとどまらず、企業や関係団体の垣根を越えた共通のしくみ化を目指す考えで、共感する企業への導入も呼びかけていく。まずは紙箱パッケージから導入し、今後は紙箱パッケージ以外の商品への展開も検討する。2030年までに社会実装を国内外で加速させ、2050年には世界のあらゆるパッケージへの導入を目指す。
ココヨムを導入する新商品は「プレミアムガーナ濃厚ショコラ」「プレミアムガーナナッツショコラ〈キャンディングヘーゼルナッツ〉」(いずれも9月15日発売)、「プレミアムガーナフルーツショコラ〈濃熟ブラッドオレンジ〉」「プレミアムガーナティーショコラ〈芳醇アールグレイ〉」(いずれも10月13日発売)。既存商品では「チョコパイ」が9月から順次切り替わるほか、リニューアルする「カスタードケーキ」が9月29日に発売される。
ロッテ 中央研究所 研究情報戦略部 パッケージ研究課
インクルーシブデザインチーム リーダー 本村 あかね
「自力で情報を得ることは諦めている。でも本当は自分で選びたい。」そんな視覚障がい者の方の切実な声に触れ、何としても力になりたいと思いました。
着想から2年。困難な道のりでしたが、結果として視覚障がい者の方はもちろん、当事者のご家族・支援者・高齢者など、多くの方に喜んでいただけるしくみができたと思います。検証の中で当事者の方から、「ロッテ商品だけでなく、すべての商品に同じようにココヨムが導入されてほしい」という言葉を頂きました。
今回の導入はスタート地点です。企業や国の垣根を越えて幅広く導入を呼びかけ、誰もがすぐに知りたい商品情報へアクセスできる社会を「当たり前」にしていきたいと考えています。

ミライロ
代表取締役社長 垣内 俊哉
障がいのある当事者の視点からパートナーとして開発に協力させていただきました。晴眼者がパッケージを見て味や賞味期限を確認するように、視覚障がい者もそういった情報を必要としています。
カメラを向けてテキスト情報を読み上げる技術が普及した現代でも、情報の記載場所が分からず、当事者モニター調査では「形が同じだと何味か分からなくなる」「商品名だけでは中身が想像できない」など、日常生活での判別の難しさが数多く寄せられました。
このような課題に対し、商品名や賞味期限等の情報の位置を、溝加工によって触覚で特定できる「ココヨム」は、迷わず瞬時にカメラをかざすべき場所へ導く画期的なしくみです。
今後、このしくみが企業の垣根を超えた業界標準へと発展し、誰もが等しく情報を得られるインクルーシブ社会の共通インフラとなることを願っ

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