【2023年5月12日】リンテックはこのほど、剥離紙の製造時に有機溶剤を使わない無溶剤製品の提案・採用拡大し、これを一層強化する。
同社では、石化原材料の使用量削減や CO₂排出量の削減といった環境負荷低減に向けた施策を積極的に推進。2030年を見据えた長期ビジョン「LINTEC SUSTAINABILITY VISION 2030(LSV 2030)」では、 VOC(揮発性有機化合物)の大気放出抑制を注力テーマの一つに掲げており、その一環としてこの無溶剤化を行う。
剥離紙の特徴と製造時の課題剥離紙は粘着剤面の保護を目的として粘着製品の裏側に台紙として貼り合わされている。従来の剥離紙製造では、剥離剤を薄く均一に塗工するために、物質を溶かす性質を持つ有機溶剤で希釈する必要があった。
有機溶剤は大気に放出 されると環境に負荷を与えることから、その使用量削減が各メーカーにとって課題の一つとなっている。
同社ではこれまで生産拠点に排ガス処理設備の設置を進め、大気へのVOC排出量の削減に努めてきたほか、長年にわたって剥離剤の無溶剤処方の開発・提案にも取り組んできた。
同社では2021年、無溶剤型剥離紙用の新規塗工設備を熊谷工場(埼玉県)に導入するなど、剥離紙の無溶剤化に向けた取り組みを一層推進している。
2023年3月期、剥離紙の無溶剤化率が生産量ベースで64%となっているが、これを2030年までに100%とすることを目指す。
また、この取り組みに対する特設ページを新設。情報発信の強化を通じ、今後も環境負荷の低減に向けて無溶剤型剥離紙の採用拡大により一層注力していくとしている。
特設ページへのアクセス
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