【2018年6月25日】「IJ4.0セミナー」の第2回「インクジェットヘッド技術」が6月22日、東京都文京区の日本プリンティングアカデミー(JPA)で開催され、25人が参加した。
「IJ4.0セミナー」は、これからの印刷業界にとって避けては通れないインクジェット(IJ)プリントの歴史や技術、製品に関して、分かりやすく解説するセミナー。
講師はプリンテクノ代表で日本印刷技術協会客員研究員の木村哲雄氏。
今回は全6回の2回目でIJに欠かせない「インクジェットヘッド技術」について学んだ。
IJヘッドの種類は大きく分けて「オンデマンド型」「連続噴射型」の2つ。また「オンデマンド型」には「ピエゾ」「バブルサーマル」、「連続噴射型」には「荷電制御」「エアー制御」「ハイブリッド」があると解説した。
開発の歴史では、最初に開発されたのは「ユニモルピエゾヘッド」「バイモルフピエゾヘッド」で、そこからさまざまなヘッドが開発されていったことを紹介。
キヤノンが「バブルジェット」を開発したのが1979年、「サーマルジェットヘッド」は熱し方が異なり、産業用では「サーマルジェット」が普及し、一般的になっている。
また、木村氏自身も開発にかかわった「エッジシューターヘッド」や、現在主流の「サイドシューター」についても触れた。
比較的近年の技術では「Memjet(メムジェット)」を「宙吊りヒーター方式」として解説。
サーマル方式では必ず必要になる排熱を、液室の中にアクチュエーターと呼ばれるヒーターを浮かして解決している。
「これは以前にキヤノンが開発を進めていたが、あきらめたスタイルで、特許がカラム開発というのはあきらめずにお金をかけられるかどうかという部分もある」
「Memjetは、第1世代では水性染料しか使えす、安定性もかなり厳しい状態で使い物にならなかったが、現在の世代はかなり技術的に確立されつつある」と木村氏。
このほかコダックが採用している「コンティニアス方式」などのついても解説した。
この日は、木村氏が集めた各社のヘッドを公開。特に最新の「Memjet」ヘッドには、参加者から注目が集まった。
「IJ4.0セミナー」は今後4回を予定。受講料は1回3000円、3回一括申込み8,000円。
さらに今後は、高度で専門的な技術を学ぶ「エキスパートコース」や、販売・営業部門向けの「ビジネス応用コース」なども順次開講する予定。
プリンテクノ
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